「愛するボクシングがあったからこそ頑張れた」死刑の冤罪を晴らして無罪を勝ち取った元プロボクサーの袴田巖さんが9年ぶりに後楽園で観戦も48年間の拘禁症影響でリングに上がれず
この日の会見でも「許すも許さないもない。検事総長は、都合でああ言ったと思った。無実なんだから無罪になって当たり前だと思っていた。そんなことは問題にしていない」と検察の最高トップの発言を問題にしていないことを明かした。 テレビニュースでも、それらやりとりを見た中谷は、「なんて心が広いのか」と感動し、58年もの戦いを勝ち抜いた理由をそこに感じたいう。 そして、今後、袴田さんを自身の世界戦に招待したい意向を口にした。 「人生を発揮する場所がボクシング。見ていただいて何か感じていただければうれしい」 中谷は来年2月下旬に3度目の防衛戦を予定している。 日本プロボクシング協会の支援委員会は、来年1月に熱海に行われる協会の新年会にも袴田さんを招待する方向で、それを最後に支援活動にピリオドを打つ。常設の「袴田シート」も、これで最後になるが、新田委員長は「いつでも袴田さんが来たいときには、シートを設置する方向で協会内で調整している」という。 ひで子さんも「これが最後じゃない。また機嫌のいいときに連れてきたい。本人が行くと言えば、外国でもどこでも連れていこうと思っている」と説明し、今後は、冤罪を支援する活動に協力したいという考えを明かした。 「冤罪の被害者は多い。共に戦ってきた同士。一人でも早く再審が開始になるように、再審の改正もそう。すべからく関わっていきたい」 ひで子さんは、リング上からファンに「100歳までは言いませんが、なるべく長生きしたいと思っています」と、袴田さんの“今後”を約束していた。きっと袴田さんは、心の奥にある愛するボクシングを見守り続けるのだろう。 (文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)
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