料理研究家が直伝!ペールエールやスタウトと合わせたいビール煮込み
クラフトビール需要が成長しているとはいえ、日本では酒税が高いこともあり、ビール全体で見ると、クラフトビールの割合はわずか2%にとどまっています。今回は、そんなクラフトビール業界の国内最大手で、大手ビール会社5社に次ぐ地位に急成長している「ヤッホーブルーイング」のビールに合うおつまみを栄養士の中川佑衣さんに教えていただきました。(吉川愛歩:編集者・ライター、写真:今別府紘行) 【レシピ】ペールエールで作る牛肉のビール煮込み ■ クラフトビールは飲み比べが楽しい! クラフトビールを楽しむ方々に「クラフトビールの楽しさとは?」と聞くと、必ず返ってくるのが、「いろいろな種類を選べること」。中川さんもクラフトビールにハマったきっかけは、専門店でたくさんのビールを試してみたことだそう。今回ご紹介した「よなよなエール」も「よなよなビアワークス」という専門店が各地にあり、飲み比べが楽しめるメニュー構成になっています。 「多くのクラフトビール専門店では、250mlくらいの小さなグラスがあり、少量をいくつか飲み比べられるようになっています。いろいろなビアスタイルがあるので、好みのスタイルを探したり、友だちと情報交換したりする楽しみも。家飲みするときは、缶のデザインがかわいいクラフトビールが多いので、ジャケ買いするのもおもしろいですよ」(中川さん)
■ 人気の高いクラフトビールはイギリス発祥のペールエール 今回のレシピ、牛肉のビール煮に合わせたのは、ペールエールというビアスタイルです。ペールとは「淡い」という意味。モルトを原料としたことで、やや色が淡く金色がかっているのが特徴のビールです。 酵母を常温で発酵させることで、モルトのフルーティーな香りとホップの苦みが感じられます。しっかりした味わいなので、おつまみに合わせるのも同じようにしっかりした味のものがおすすめです。
■ ビールで煮込むとほろ苦くて本格的、牛肉のビール煮込み 今回作るのは、余ったビールで牛肉を煮込む、ちょっと豪華なおつまみです。 「煮込みといっても、包丁もいらないし、15分ほどの煮込み時間でできあがるので、仕事が終わって帰ってからでも充分作ることができます。今日は疲れたからちょっとしたごちそうが食べたいなという夜や、友だちを呼んで昼飲みするときなどの献立にしてみてください」(中川さん) 【材料(2人前)】 牛肉(カレー用) 200g 塩、こしょう 各少々 薄力粉 適量 しめじ(小房に分ける) 100g ミックスビーンズ 60g ビール 200ml 顆粒コンソメ 小さじ1 ローリエ 1枚 オリーブオイル 大さじ1/2 クレソン 適宜 【作り方】 1. 牛肉に塩、こしょう、薄力粉をまぶす。 2. フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、牛肉を4分ほど炒める。 3. しめじとミックスビーンズを加えて2分ほど炒める。 4. ビール、コンソメ、ローリエを加えて蓋をし、15分煮る。器に盛りつけ、クレソンを添える。 ビールの深い味わいが牛肉にしっかり染み込み、噛むほどにおいしさを感じるレシピ。作るのに慣れてきたら、お好みでハーブを加えるなどアレンジも楽しめるので、ぜひ何度も作って自分のレシピに育てていってくださいね。 【教えてくれた人】
吉川 愛歩