【闘病】「乳がん」2回に「食道がん」1回経験 両胸を再建手術し前向きに生きる
闘病者の松島さん(仮称)は2度の乳がんに加え、食道がんも経験しました。現在は乳房再建術も行いながら、発症前の生活習慣を見直し、規則正しい生活を送っています。 松島さん(仮称)の術後写真&「乳がんを疑うしこりの特徴【イラスト解説】」 そこで、松島さんに乳がんと食道がんの早期発見に大切なこと、病気が判明したときに大切なことなどを聞かせてもらいました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
予想だにしなかった2度の乳がんと食道がんの体験
編集部: 松島さんは2度の乳がんと食道がんを経験されたそうですが、それぞれの病気について、簡単に教えていただけますか? 松島さん: まず乳がんは乳房内にある乳腺の組織にできるがんです。患者のほとんどは女性で、乳房のしこりで気づく方が多いとされています。ほかにも乳房にくぼみができたり、乳頭や乳輪がただれたり、左右で乳房の形が違ったり、乳頭から分泌物が出たりする症状もあります。 食道がんは咽頭と胃の間をつなぐ食道にできるがんです。主に食道の粘膜表面からでき、約半数は食道の中央部付近から発生するといわれています。 食道がんも初期は自覚症状がほとんどなく、進行すると飲食時の胸の違和感やつかえ、胸や背中の痛み、咳、声のかすれなどを生じます。 編集部: 松島さんの病気が判明した経緯も教えていただけますか? 松島さん: 最初は左乳がんでした。2017年3月に市の検診で総合病院を受診したところ、触診でしこりが見つかり、さらにマンモグラフィとエコー検査を行うと約7mmの乳がんと判明しました。 紹介状を持って大学病院を受診し、改めて生検やCTなども行った結果、浸潤性乳がんで確定診断は術後になることを説明されました。術中検査でセンチネルリンパ節生検を行い、転移がないとわかり、乳がんのステージ1ルミナルAタイプとの確定診断になりました。 編集部: 2回目の乳がんはいつ頃発覚したのでしょうか? 松島さん: 2度目は乳がんの手術から6年が経過し、2023年7月、ホルモン療法のフェマーラを内服中に発覚しました。 乳がん後に毎年行うマンモグラフィ、エコー検査を行ったところ、今度は右乳房に影が見つかり、針生検を受けました。結果は非浸潤性乳がんでした。左乳がんの再発や転移ではなく、原発がんと説明されました。 編集部: 食道がんはいつ見つかったのでしょうか? 松島さん: 食道がんは2023年10月に胃カメラを行ったところ、怪しい箇所を4箇所生検しました。その中の1箇所ががんの可能性が高いとのことで、乳がんも診てもらっている大学病院へ紹介状を書いてもらい、消化器内科を受診しました。 大学病院で内視鏡検査をしたところ、早期の食道がんと考えられるとのことで、すぐに切除してもらい、確定診断がつきました。食道がんについては今後の治療はなく、経過観察をしています。