ランニングの次はこれ。丘を走る「ヒル・リピート」のメリットは?
ヒル・リピートは、ランナーや、心血管系の機能向上に取り組むアスリートにうってつけのトレーニング方法です。ですが、ちょうどいい「ヒル」、つまり「丘」がなければ、ヒル・リピートははじまりません。 そう聞くと、まずはこんな疑問が湧いてくるのではないでしょうか。 続けて、こんな疑問もきっと湧いてくるはずです。「ヒル・リピートはなぜ良いの?」「何回ぐらいやればいいの?」「どのぐらいの距離でやればいいの?」 まずは、これらの疑問から片付けていきましょう。そのあと、その人にぴったりの丘の見つけ方をお教えします。
ヒル・リピートって何? どうしてそんなにいいの?
ヒル・リピートとは、丘を駆け上がることです。英語では普通、複数形で「ヒル・リピーツ」という言い方をします。1回しか駆け上がらないことは稀だからです。 駆け上がったら、丘を下って、また駆け上がって……を繰り返します。 短距離の丘なら10レップ、長距離の丘なら2~3レップぐらいが一般的でしょう。 短距離を速く走る場合のヒル・リピートは、「ヒル・スプリント(ヒル・スプリンツ)」と呼ばれることもあります。 ヒル・リピートは、インターバルトレーニングのひとつです。なので、理論上のメリットは、似たようなインターバルトレーニングのメリットと同じです。VO2max(最大酸素摂取量)やインスリン感受性、体調全般の改善などが期待できます。 ただ、インターバルトレーニングは、これ以外にもたくさんあります。だったらなぜ、ヒル・リピートなのでしょう? ヒル・リピートの代表的なメリットには、次のようなものがあります。 丘の斜面が足の裏にうまく接触するため、平面で行うスプリントやスピードワークよりも、足に与える衝撃が少ない。 ストレングス・トレーニング的な効果があり、お尻の筋肉やハムストリングにかかる負荷が少し増します(といっても、ウエイトを使った正しいストレングス・トレーニングの代わりになるわけではありません)。 自然に膝が上がり、ミッドフット(足裏の真ん中)でソフトに着地するので、良いランニングフォームで走る練習になります。