手土産におすすめ…幸せ運ぶクリームパン、大きさにびっくり! ザ・キャピトルホテル東急
連載《hotel TIPS》Vol.19
編集長がホテルのおいしいものや楽しみを探しに行く「hotel TIPS」。今回は幸せな気持ちを届けてくれるパンの紹介です。クロワッサン、カレーパン、ブリオッシュ……。パンにはその種類ごとに、「おいしそう」と感じる形がありますよね。クリームパンはといえば、ふっくらとしたグローブ形、まるで赤ちゃんの手のような優しさと愛情に満ちたフォルムが定番です。一口食べれば、思わず子供のような笑みがあふれる一品があると聞いて、ザ・キャピトルホテル東急(東京・千代田)のラウンジ「ORIGAMI(オリガミ)」に向かいました。 【もっと見る】クリームづくりから焼き上がりまで…食べてみたくなる1分動画 ベーカリーシェフは何を語る?
■「箱入り」パン 驚きのボリューム
ショーケースに積まれている市松模様の箱。その中に入っているのがオリガミ自慢の絶品クリームパン「ブリオッシュ・クレーム」です。蓋を開けると、その大きさにびっくり。普通のクリームパンの2倍はあるでしょう。バターの香りが立ち上り、こんがり焼き色がついた生地はふわんふわんと柔らかく、けれどずっしりとした重みがあります。 グローブ形のパンを2つに割ってみると、濃い卵色のカスタードクリームがたっぷりと詰まっています。バニラの香りが広がる濃厚なクリームと、甘みのあるしっとりしたブリオッシュ生地が調和する極上の口当たり。だれもが幸福感に満たされ、ついほほ笑みを浮かべてしまうこのおいしさ、秘密は一体なんでしょうか。 ベーカリーシェフの杉澤良一さんがブリオッシュ・クレームを考案したのは10年以上前。それまでは個人経営の店に勤め、地域の人のためにパンを作っていたそうです。「クリームパン、メロンパン、あんパンといった、昔からみんなに愛されてきた菓子パンを、ホテルならではのリッチなレシピにして、うちの目玉商品にしたいと思ったんです」
■「ケーキみたい」をイメージ
まずは生地。杉澤さんこだわりのブリオッシュ生地はバター、生クリーム、卵、牛乳をたっぷりと配合し、低温で時間をかけて熟成させます。「ケーキのようなパンをイメージして」口どけ良く、次の日もおいしく食べられるように、と工夫を凝らしました。「大事なのはpH(ペーハー)調整。アルカリ値が高い卵が多く入っているので、乳酸菌飲料を加えて弱酸性になるよう安定させています」 このリッチなブリオッシュ生地に合わせるカスタードクリームには、卵かけご飯に合うといわれるほど味が良く新鮮な卵を選び、その卵黄だけを使います。クリーム作りは素早く「空気を含ませるように混ぜながら、一気に卵に火を入れて味を凝縮するイメージ」。甘みのあるパン生地に合わせるため、甘さは少し抑え気味にします。 生地は90グラム。クリームも90グラム。重量感たっぷりでサイズは横幅17センチもあります。「通常のクリームパンの倍ほどの大きさで、どーん!という感じでお客様に驚いていただきたかった。2人で分けてもいいですし、手土産にもしていただけるかなあ、と。箱入りにしたのもインパクトにこだわったからです」