親の経験で「中学受験の学校選び」をしないほうがいい理由 10年で急変した首都圏の人気校
志望者が増えている学校「3つの共通点」
ここ数年、志望者が増えている学校の特徴を表すキーワードとして、次の3つがあげられます。それは、「グローバル・探究・STEAM教育」です。
1 グローバル グローバルとは、単に英語教育のことを指すのではなく、「グローバルな視点で物事を見て考える力を養う教育」のことをいいます。 具体的には、 ・留学や海外研修制度が充実している ・海外大学進学への道が開かれていたり、国際バカロレア教育(国際的な教育プログラム)を行っている ・日本の高校だけでなく、海外の高校卒業資格も同時に取れるカリキュラム(ダブルディプロマ)を持っているなど、 さまざまな取り組みが見られます。 国際系といわれる学校では、インターナショナルスクールを併設していたり、英語で他教科を学ぶ国際クラスを設けていたりするところもあります。全員がその教育を受けられるわけではないところもあるので、注意は必要ですが、これらの学校は既存の教育に疑問を持ち、グローバル社会を念頭においた新しい教育に関心を持つ家庭をターゲットにしています。
2 探究 新学習指導要領でも「探究」という言葉が俄然クローズアップされるようになりました。 中学校では、「総合的な学習の時間」が、高校では「総合的な探究の時間」が設けられています。どこの学校も探究というキーワードを使うようになりましたから、より具体的にどんな活動をしているのか、踏み込んでみる必要がありますね。学校によって取り組みはさまざまですが、 ・行政や企業と組んでそれぞれの課題を解決するためのプロジェクトを動かす ・個人の興味関心を元に長期にわたって研究を行い、論文にまとめて発表する ・修学旅行の行き先を検討、実施、振り返るところまで生徒主体で行う ・行事の運営を一つのプロジェクト活動と捉え、生徒に主体的に取り組ませる などがよく見られる取り組みです。 もちろんこれも探究ですが、総合の時間だけでなく、教科の枠を超えて生徒自らが課題を見つけて設定し、横断的かつ総合的な学習を行う学校もあります。