親の経験で「中学受験の学校選び」をしないほうがいい理由 10年で急変した首都圏の人気校
3 STEAM教育 STEAMとは、科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・芸術(Arts)・数学(Mathematics)の頭文字をとったもの。 文部科学省のホームページでは、STEAM教育とは「文系・理系といった枠にとらわれず、各教科等の学びを基盤としつつ、さまざまな情報を活用しながらそれを統合し、課題の発見・解決や社会的な価値の創造に結び付けていく資質・能力の育成」を目的としたもの、と説明されています。 日本では理系人材が不足しているといわれています。国も生き残りをかけ、技術革新を担う人材を育てるため、全国にDXハイスクールを設置するなど、STEAM教育に力を入れようとしているのです。 最近の動向としては、芝浦工業大学附属中(東京都)、東京電機大学中学校(東京都)、東京都市大学付属中学校(東京都)などが、中堅校の中で理系進学に強い学校として受験生を増やしています。 理系の勉強が好きというお子さんなら、実験室の設備やその使われ方、またDXの分野に関する取り組みなども注目されるといいでしょう。この3つが今の教育のトレンドですが、「新しいことをやるからいい学校」というわけではありません。時代の変化を見ながら、自分たちのビジョンを明確に持ち、その実現のために何をするかを具体的に打ち出し、実行できている学校は本物です。 キラキラしたワードに飾られたブランドではなく、その中身を見極める目を持つことが必要でしょう。
中曽根陽子(教育ジャーナリスト)