【厚生年金】「平均年収500万円」と「平均年収300万円」の老齢年金の受給額の「差」はいくら?
老齢厚生年金は、現役時代に会社員や公務員など給与所得者であった方が受給できる年金です。老齢厚生年金は、年収や厚生年金保険への加入期間などにより受給額が異なり、一般的に年収が高いほど、また加入期間が長いほど高額になります。 ◆【一覧表でチェック】現役時代の平均年収「500万円」と「300万円」で月額・年額いくら差がでるか たとえば、平均年収500万円の場合と300万円の場合とでは、500万円のほうが受給額が高額になると考えられますが、どのくらい差が出るのでしょうか? この記事では、老齢年金の仕組みや計算方法を解説するとともに、平均年収「500万円」と「300万円」の場合の受給額の差をシミュレーションしていきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
老齢年金の仕組みと計算方法
最初に、老齢年金の仕組みと計算方法を確認していきましょう。 ●老齢年金の仕組み 日本の公的年金制度は2階建てとなっており、1階部分は20歳以上60歳未満のすべての方が加入する国民年金で、2階部分は会社員や公務員などの方が加入する厚生年金です。 自営業や個人事業主などの方は、国民年金保険料を払い込み、原則として65歳以降に老齢基礎年金を受給します。会社員や公務員などの方は厚生年金保険料を払い込み、原則として65歳以降に老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金も受給します。 ●老齢年金の計算方法 老齢基礎年金と老齢厚生年金の計算方法をそれぞれ確認していきましょう。 老齢基礎年金 老齢基礎年金は、保険料を払い込んだ月数により年金額が決まり、満額受給するには40年間(480月)の払い込みが必要です。令和6年度は、満額で81万6000円ですが、未納月がある場合は、その分受給額が減額されます。 たとえば、4年間(48月)の未納がある場合の受給額は73万4400円です。 計算)81万6000円×432/480月=73万4400円 老齢厚生年金 一方、老齢厚生年金は現役時代の年収や厚生年金への加入期間などにより受給額が決まります。受給額は、以下のように平成15年3月以前と平成15年4月以降とに分けて計算して合計します。 【報酬比例部分=A+B】 ・A:平成15年3月以前の加入期 平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入期間月数 ・B:平成15年4月以降の加入期間 平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入期間月数