自然災害が増えていますが、防災対策をなにもしておらず不安です……。防災対策を始めようと考えていますが、一般的な家庭では防災対策費用にどのくらいかけているのでしょうか?
2024年は能登半島地震(1月)に始まり、宮崎県日向灘(8月)を震源とする地震や秋田・山形豪雨(7月)など、規模の大きな自然災害が次々と発生しています。それに伴い各家庭においては、災害に対する危機意識や防災対策にも、これまで以上に意識が向けられているように感じます。 そこで本記事では、防災対策に関する調査結果の概要や災害に関する用語などについて確認していきます。
高まる防災意識、対策費用は1人当たり平均2831円
株式会社インテージの「防災意識・行動を調査」(2024年7月実施、全国15~79歳の男女5000人対象)によると、家庭において「防災対策をしている」(自分もしくは家族が防災対策を実施)と回答した割合が全体の半数を超え、50.9%となっています(前回2023年8月調査と比較して、3.8ポイントの上昇)。 そして、「防災対策費用」として過去1年間にかけた費用は、1人当たり平均2831円となりました。 これは前回調査と比較すると、プラス779円と大幅な増加となっています。金額増の背景には、昨今の物価高による影響も多少なりともあると思われますが、全体としては防災意識の高まりと、防災対策実施率の向上の表れであると思われます。 また、自然災害をはじめとする「脅威」のなかで、最も不安を感じるのは「地震」(86.9%)となっており、次いで「猛暑(高気温)」が83.3%、「集中豪雨・大雨・暴風」が79.2%、「感染症や伝染病の爆発」で76.4%となっています。 さらに、自治体の防災対策として強化を希望するものとしては、「水・食料、生活必需品、薬などの備蓄倉庫の設置」の割合が41.3%と最も高く、次いで「生活再建支援制度(見舞金・援護資金・融資など)」が36.1%、「災害用のトイレの設置」が35.4%と続きます。 この調査結果から、石川県と富山県のデータのみを抽出してみると、最も割合が高いのは「災害用トイレの設置」で46.6%となっており、現実的にはトイレの利用における不便さが浮き彫りとなっています。