【まとめ】ヤバくて怖いサイコパス映画12本
熱烈なファンでも油断禁物!『ミザリー』
人里離れた雪道で交通事故を起こし、脚を骨折して身動きがとれなくなった人気作家。彼を助けたひとり暮らしの地元の女性は、奇しくも彼の小説の熱烈なファンだった。大雪で外界と連絡を取る手段も断たれ、怪我が治るまで、作家は元看護士という彼女の世話になることに。 ところが、この女性は癇癪持ちであるばかりかストーカーの気もあり、雪山でポールが執筆していることも知っていた。やがて作家がお礼にと、発刊前の小説シリーズ最終巻の原稿を見せたとき、望んでいた結末とは違うことに激怒した彼女は狂気を加速させていく。 モダンホラーの旗手スティーブン・キングの小説を映画化したストーカー・スリラー。狂気の女性を怪演したキャシー・ベイツは本作でアカデミー主演女優賞を受賞したが、それも納得のなりきりぶりで、とにかく怖い。脚を怪我した作家が動けないのをいいことに小説の書き直しを命じ、脚が治りかけるとハンマーで殴って再び骨折させる鬼女。時おり見せる、機嫌のよい笑顔さえも怖くなる!
危機また危機の状況に引き込まれる!『ノーカントリー』
舞台はアメリカ、テキサス州の国境近くの町。狩りの最中に、麻薬取引現場での惨殺事件に遭遇した男が、そこに残されていた大金を持ち逃げした。その頃、麻薬組織に雇われた不気味な殺し屋が、大金持ち逃げ犯を追跡。 男は妻を匿おうとする一方で、国境を越えてメキシコへ逃亡する。その頃、彼の妻から通報を受けた老保安官が事件を追っていた。果たして、彼らにどんな運命が待っているのか!? 米アカデミー賞で作品賞をはじめ4部門を制した名匠ジョエル&イーサン・コーエンの力作。普通に生きてきた男が欲を出したばかりに、巻き込まれていく危機また危機の状況は、さまざまな人々の思惑に揺さぶられ、どんどん緊張感を増していく。 とりわけ、ハヴィエル・バルデム扮する暗殺者のサイコパスというべき存在感は圧倒的で、ヘンな髪型で、ニコリともしない冷たい無表情が鮮烈な印象をあたえる。同じコーエン兄弟の監督作『ブラッドシンプル』『ファーゴ』と見比べるのも一興。