【図解】「緊急事態宣言」7府県追加&延長 感染防止対策はどう変わった?
新型コロナウイルス感染症対策として首相が発出する「緊急事態宣言」。昨年4月、そして今年1月、4月に続き、7月12日からは4回目となる宣言が発出されています。東京など6都府県に加え、8月20日からは茨城や京都など7府県が追加され、期間も9月12日まで延長されることになりました。さらに北海道や愛知など6道府県で適用中の「まん延防止等重点措置」には宮城、広島など10県が追加されます。緊急事態宣言とまん延防止等重点措置とは一体どのようなもので、どんな感染防止対策が盛り込まれているのでしょうか。 【図解】「まん延防止等重点措置」と「緊急事態宣言」の違いは?
Q:そもそも政府の「緊急事態宣言」って?
緊急事態宣言を発出するには(1)国民の生命・健康に著しく重大な被害を与える恐れがある(2)全国的かつ急速なまん延により国民生活・国民経済に甚大な影響を及ぼす、あるいはその恐れがある――の2つの要素が認められる必要があります。
Q:対象地域はどこ? どう決まるの?
政府は宣言を出す際に(1)期間(2)区域(3)緊急事態の概要、をそれぞれ示す必要があります。宣言の内容や具体的な対策は「基本的対処方針」に記され、各都道府県はそれを踏まえて対策を実施します。宣言を出したり内容を変更したりする場合は、専門家らで構成する政府の「基本的対処方針分科会」(会長:尾身茂氏)に諮って意見を聞く手続きが必要です。 3回目の宣言は、4月25日に東京や大阪など4都府県を対象に出された後、対象地域の追加や延長がなされ、6月20日には沖縄県を除いて東京や大阪など9都道府県で解除されました。しかし、東京では新規感染者が再び増加に転じ、インド由来の「デルタ株」への置き換わりが進んでいたことなどから、解除から3週間後の7月12日に4回目の宣言が発出されました。 当初は8月22日までが期限でしたが、東京で7月後半に連日3000人台を記録するなど急激な感染拡大が続いたため8月31日まで延長し、対象地域も埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県と大阪府まで拡大。8月13日には1日に報告された新規陽性者数が全国で初めて2万人を超えるなど感染拡大に歯止めがかからず、8月20日からこれまでの6都府県に茨城、栃木、群馬、静岡、京都、兵庫、福岡7府県が追加され、期間も9月12日までに延長されることになりました。