ママ友とのランチで「会計は別々で」と伝えたら、「現金のみ対応可能」と言われました。まとめてなら「クレジットカード」も使えるそうですが、なぜでしょうか?
複数人で食事をした際に、レストランのレジで「会計は別々にしてほしい」と依頼すると、「キャッシュレスは非対応のため現金で支払ってください」と言われたことがある人もいるかもしれません。クレジットカードなどキャッシュレス対応の店舗でも、レジ付近に「個別会計は現金のみ可能」といった内容が掲示されているケースもあります。 顧客とのやりとりが少ないキャッシュレス決済を増やすほうが、業務は効率化できるのでは? と疑問に思う人もいるかもしれません。本記事では、クレジットカードやQRコード(二次元バーコード)などのキャッシュレス決済が制限されるケースがある理由について解説します。 ▼セルフレジになったら「客に仕事をさせるのか!」と暴言を吐かれた! 仕事だし我慢するしかないの?
キャッシュレス非対応の店舗がある理由
最近では、クレジットカードや主にスマートフォンを使ったQRコード決済などさまざまな支払い手段が存在し、現金を持っていなくてもモノを購入したりサービスを受けたりできるようになりました。消費者としては自分に合った手段が選べるので便利ですが、店舗によってはキャッシュレス非対応で現金のみ使えるケースも少なくありません。 キャッシュレスによる支払いが一般的になっても、「現金のみ」としているのは、店舗側が決済会社に支払う手数料が影響していると考えられます。手数料以外に、場合によっては決済端末の導入やシステム利用料を負担しなければならないケースもあるため、それらを避けるために敬遠されることもあります。
店舗側はカード会社に手数料を支払う必要がある
顧客側は、支払い手段が現金でもキャッシュレスでも基本的に金額が変わることはありません。一方、店舗側は加盟店手数料やシステム利用手数料などを決済会社に支払う必要があります。ほかにも、クレジットカードの場合は決済端末設置費や維持管理費などがかかるため、利益が減るデメリットがあります。 具体的な手数料率は、決済手段や店舗の売上高、規模、業態などによって変化するため一概にはいえません。中規模小売店であれば3%前後の手数料を負担するケースが多いようです。大規模チェーン店になると1%台まで下がることもあります。QRコード決済サービス大手の「PayPay」の決済システム利用料は1.6%から1.98%となっています。 手数料率は売上や利益に多大な影響を与えるため、店舗側としてはできる限り手数料率が低く維持管理費を抑えられるものを選びたいと思うでしょう。その一方で、利便性が失われて売上が下がると本末転倒なので、購入単価や顧客満足度などさまざまなデータを分析しながら、導入を検討するケースが多いのではないでしょうか。
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