ついにコンシーラーまで!? ベースメイクで“明るい色”が売れる理由
「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」においても、22年に同じような傾向が見られたという。「“明るい色”がSNSの反響や販売数に現れたのが、22年春頃でした。韓国でひと足先に発売した“ラディアント タッチ グロウ パクト“の明るい仕上がりが、SNS上で水光肌として旋風を巻き起こします。同年9月の日本上陸時には、最も明るい“B10”が人気となり、今年発売表した“オールアワーズ コンシーラー”においても、ピンク系の一番明るい色“LC2”が最も人気です」(菅原里子イヴ・サンローランPRマネージャー)。
“オールアワーズ コンシーラー”も、この秋さらに明るい色である“LC1”が登場予定だ。
コンシーラーも明るい色が注目される中、フェイスパウダーは果たして同じ傾向が見られるのか、ルースパウダーを全9種もラインナップを誇る「コスメデコルテ(DECORTE)」に聞いた。「今年1月にリニューアルしたルース パウダーで、最も人気なのは“00”という透明感に優れたノーカラータイプです、2位はやわらかな光をまとう“101”、3位は華やかな艶を添える“01”が続きます。色ごとに支持される理由は違いますが、共通するのは“透明感”を巧みに引き出し、肌印象そのものを引き立てることです」(江口菜月コスメデコルテPR担当)
このように、現在あらゆるベースアイテムにおいて“明るい色”“透明感”が支持される理由は、「肌浮きせず自然になじんでしまう」ことに尽きると考える。ひと昔前の明るい色は、一歩間違うと「顔と首で色が違う」状況に陥りやすかった。だからこそ、長年ベースメイクのテーマは「肌に合うファンデ選び」であったはずだ。
「明るい色は、そもそも赤、黄、黒などカラー顔料の配合率が少なく、コントラストが出ずに“のっぺりする”ことが課題でした。『カネボウ』の“ライブリー スキンウェア”は、顔料と塗膜技術の進化によって、肌本来の血色感を失わず明るいトーンの演出を可能にしています」(辻リサーチ担当)。