今年最後の年金支給日に密着 節約や不安…「娯楽は何もない」 86歳の介護ヘルパーも
■電気代節約“家電なし”
足が不自由なため店に許可を得てスーパーのカートで荷物を運ぶ藤澤さん。直接自宅には帰らず、なぜか近所のおにぎり店へ向かいます。 藤澤さん 「(Q.ここでは何を?)柿を置いていかんと。柿とリンゴ」 「(Q.柿とリンゴをどうする?)ここ(お店)でむいてもらって、パックに入れてもらうのよ」 藤澤さんは2年ほど前からこの店に通っています。おにぎり店の店主は、藤澤さんが身寄りもなく、身体が不自由なことを知り手助けをしているといいます。 店主 「半分だけむいて、あと半分また明日かあさってか。それでいいの?」 藤澤さん 「大丈夫だ」 藤澤さんは、家賃月およそ5万円のアパートで生活。1カ月7万円ほどの年金では、家賃と光熱費を支払うのがギリギリで、現在は貯金を取り崩して生活をしています。 藤澤さん 「食べるものは本当に高くなってる」 「(Q.電気・ガスとか光熱費は?)やっぱり高くなっている」 寒さが厳しくなってきた今でも電気代節約のためエアコンはつけていません。 藤澤さん 「電気代ばっかり上がる。一回だけ、電気代だけで1万8000円くらい。これは電気ばっかりつけていられないなと思って」 さらに、壊れた家電も電気代節約のため、あえて修理せずそのままにしているといいます。 そんな節約生活のなかでも“年金支給日の贅沢”は欠かせません。取り出したのは糖尿病のため普段は控えているシュークリーム。1口、また1口と食べていると訪問客が。おにぎり店の店主がむいた果物を家まで届けてくれたのです。 藤澤さん 「はーい」 「どれ?ちょっと待ってよ」 「ありがとうね」 店主 「またあした来るね」 藤澤さん 「俺はあんたがいるから助かってるんだよ。あんたがいなかったら俺はもうこの辺りでのびてるから。栄養失調で」 店主 「またあした来るね」 藤澤さん 「ありがとね」 店主 「寒いから気を付けてね」