睡眠不足で「高血圧」リスク上昇! ○時間未満の睡眠が健康に与える影響とは?
研究グループが発表した内容への受け止めは?
編集部: 今回、イランの研究グループが発表した内容についての受け止めを教えてください。 郷先生: 睡眠不足が体調不良につながるということは、古来より研究が進められていましたが、健康被害につながるということはあまり明らかになっていませんでした。高血圧は様々な疾患の原因になることから、それらの疾患の発症率も睡眠不足によって上昇し得ることが今回の研究で示唆されます。また、ほかの健康被害についてもつながるのではないかという仮設の元、様々な検討がされている最中でもあります。睡眠不足は万病の元となる可能性が高いので、しっかりと睡眠を取ることが大事です。
編集部まとめ
イランの研究グループは、一晩の睡眠時間が7時間未満の人は、そうでない人と比べて高血圧になる可能性が7%高くなることを明らかにしました。学会で発表された研究結果は「査読を受けて医学誌に掲載されるまでは一般に予備的なもの」とみなされますが、睡眠不足による健康への影響は注目を集めそうです。
【この記事の監修医師】
郷 正憲 先生(徳島赤十字病院) 徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。