【木村カエラ】44歳、私が選んだ今とこれから。「子育てと音楽活動の両立はやっぱり大変」30代で 生まれて初めての“スランプ”を経験
40歳、今の私はものすごく自由で楽しい!
私にとって音楽は“考えて作るもの”ではなく“心が動いた時に生まれるもの”。自分の中からわき上がってくるものじゃないと表現したくないし、そうじゃないものを表現しようとすると胸が痛くなる。「音楽の前では常に正直でありたい」という気持ちが強いからこそ、苦しんで悩んだ時期もあったけど、今はぐるっと一周回って「音楽が楽しい!」に戻ってきた感覚なんです。 今年、私はデビュー20周年を迎えました。そのアニバーサリーでもあるアルバム『F(U)NTASY』には「Twenty」という曲が収録されています。そこで私は「続けてよかった、最高」と歌っていて、それがまさに今の私の気持ち。続けること、続けられることって、本当に奇跡みたいなもので。そこには覚悟や努力も必要なんだけど、やっぱり一番大切なのは「好き」の気持ちで、それが背中を押してくれたからここまで来られたんだと思う。 また、「学んで遊べ我が道 楽しんだもん勝ちでしょう」も今の私をよく表している歌詞なのかもしれないな。たぶん、自由度でいうと40歳の今がナンバーワン。最近よく思うんです、「そんなに考えなくていいよ、悩まなくていいよ、もう、このままの私でいいじゃん!」って。過去の自分を振り返っても思うんだけど、壁にぶちあたる時って、心よりも頭が動いている気がするんです。でも、じっと考えたところで何も変わらないわけで。だったら、難しいことは考えずに「もっと楽しく心を動かしていこうじゃないか!」と(笑)。
あの頃の自分に伝えたいのは「そんなに考えなくていいよ、 悩まなくていいよ、そのままの私でいいよ!」
いろんなことを経て、感じ取って、乗り越えてきて、今の私が感じるのは「何事もどうにかなる!」ということ。40歳になった私はそれを知っているからこそ、もっと自分の好きなことをやりたいし、もっと自由でいたいし、もっと楽しみたいと思っています。人生はいつも同じではなく、いろんな時期があり、流れるように変わっていく。その流れに乗りながら、そのときどきで変わっていく気持ちを、これからも正直に音楽にしていけたらいいなって。 MORE読者と同じ、30歳前後の自分に届けたい言葉があるとしたら、それもやっぱり「悩まなくていいよ!」になるのかな。本当に人生は一度きり、悩んでいる暇なんてないから「その時にやりたいと思うことは全部やっちゃいな!」って。あまりにもあれこれ頭で考えすぎると心の動きに鈍感になっていく。心は動いているのに、そのサインを見逃して、手に入るはずだったものすら逃してしまうかもしれない。「ほどほどに」がいいなって思うんです。でも、それはきっと今だから言えることなのかなとも思います。
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