23日は早慶戦 父は「うなぎステップ」の元代表、慶應の期待のルーキー・小野澤は「早稲田の1年生ライバルに負けたくない」
今年も11月23日、関東大学ラグビー対抗戦の伝統の一戦「慶早戦」が行われる。昨年は100回を記念し東京・国立競技場で開催されたが、今年は再び、秩父宮ラグビー場が舞台。現在2勝3敗で暫定6位につけるルーツ校・慶應義塾大学が、開幕から全勝している2位の早稲田大学にチャレンジする。昨年も13-49で敗戦した慶應大は2010年の勝利から引き分けを挟んで12連敗中であり、何とかして一矢を報いたい。そのBK陣の中で、開幕から5試合連続で先発し2トライを挙げている期待の星が、元高校日本代表のルーキー、WTB小野澤謙真(静岡聖光学院)だ。 【写真】連敗後に選手たちで「攻める慶應」を再確認して、最近2戦は連勝。大学選手権出場権内の5位が見えてきた
3連敗スタートから、伝統の「慶早戦」を前に復調
慶應大は開幕から筑波大学(12-34)、明治大学(7-52)に連敗スタートとなってしまった。その後帝京大学戦まで1カ月ほど試合が空く中で、選手たちで積極的に話し合いの機会を持ったという。「今季、『攻める慶應』を掲げている中、ディフェンスラインのスピードを上げて、ボールを奪い返してアタックすることをやってきた。そこを意識し直したことで、帝京大戦は負けてしまいましたが手応えを感じました」(小野澤) 王者・帝京大戦は小野澤が2トライを挙げたものの19-57で敗戦したが、力をつけてきている青山学院大学(20-10)、立教大学(39-14)戦では、守備は持ち前の粘りを見せ、攻撃では好機でしっかり得点を挙げて連勝し、5位以内に与えられる大学選手権出場が見えてきた。 秋が深まり、やっと調子が上がってきた中でライバル早稲田大と伝統の一戦を迎える。初の慶早戦となる1年生のWTB小野澤は「慶應はみんな(慶早戦へ)懸ける思いが強くて、早稲田大がどんな練習をしているかわかりませんが、『早稲田大以上の練習をしよう』という言葉がキーワードとして出ています。お客さんもたくさん入ると思うし、緊張はしますが、自分の強みや自分のしたいプレーができるように準備して臨みたい」と語気を強めた。