彼女の実家はかなり裕福で、将来は「専業主婦になりたい」と言っています。28歳で年収400万円、今後もそこまで年収が上がる見込みがないのですが大丈夫でしょうか?
総務省統計局 2023年度家計調査から筆者作成 一方で、どうしてもパートナーが専業主婦(夫)という生き方を選び、世帯主の収入増も今後それほど見込めないとすると、日々の生活はかなり苦しくなるであろうといわざるを得ません。特に夫婦が子どもを持つことを希望する場合は、教育費や趣味・娯楽の面で大幅な制限がかかることもあるでしょう。 筆者としては、パートナーが専業主婦になることを希望するのであれば、事前に長期的な家計のシミュレーションを夫婦で行い、節約生活をすることに納得できるのかをしっかり議論していただきたいと思っています。 もしも節約生活が厳しいということであれば、実家からの援助が受けられないか、パートナーが短時間でもアルバイトを行うことで、いくらかの収入が得られないかなどを検討していくべきでしょう。
まとめ
いわゆる「専業主婦世帯」は1980年代から現在にかけて数を減らし続け、現在は「共働き世帯」の4割程度の数になっています。また全体の傾向としては「専業主婦世帯」は比較的世帯収入が低い世帯が多くなっています。 インフレが続く現在、世帯主の収入増が見込めないのであれば、よほどの節約をしなければ「専業主婦世帯」を維持するのは困難になっているといえます。パートナーが専業主婦になることを希望している場合は、事前に家計の長期シミュレーションを行い、お互いが納得して暮らし方を選択することが大事になるでしょう。 出典 独立行政法人 労働政策研究・研修機構 早わかり グラフでみる長期労働統計 総務省統計局 家計調査 家計収支編 第2-5表 年間収入十分位階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出 執筆者:山田圭佑 FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント
ファイナンシャルフィールド編集部