カジノ誘致反対 「ハマのドン」藤木氏が会見(全文2完)山下ふ頭にはおやじやおやじの友達がいた
鉄道や道路輸送の脅威をどう考えているのか
South China Morning Post:Anthony Rowleyと申します。South China Morning Postの記者ですけれども。横浜港に関しまして、相当、中国にいろいろな仕事を奪われているということですが、中国はどちらかというと非常にダイナミックな経済であるのに対して、日本は中国ほどダイナミックな経済ではないわけです。それ以外にも韓国の釜山のような港もずいぶんと中国のほうに仕事を取られているわけですけれども、これに対してどういうことができるのでしょうか。おそらく横浜の稼働効率を向上させるということではなく、貿易量というものをなんとか上げなければならないと思うんですが、何か、最初の質問としては、この問題に対する解決策として、どういうことが考えられますか。例えば中国の港湾のほうとの協力をして、なんとか貿易量を増やすようにするとか、どういうような解決策が考えられますか。 また、港運関係のご専門であるということですが、横浜からヨーロッパへの貨物の輸出に関しまして、これからはユーラシア大陸における鉄道、あるいは道路網を使った、横浜から、あるいは日本からヨーロッパへのいろいろな、貿易量が、運ばれるということが考えられるわけですが、そういった脅威に対してどのように考えておられるか。 藤木:いいですか。 司会:はい、どうぞ。
政治問題がすごく関係する
藤木:今のお話はとても大事な話で、ロシアを通ってヨーロッパへトランスポートするっていうことが現に行われてきておりますし。ただ、政治問題がすごく関係するんですね。日本のように、もう政治的に心配がない。だらしない立憲みたいな野党っきゃないんですから。もう全然野党がなくて反対勢力がないんですから、日本は。ぶつぶつ言う人はいっぱいいるけども、体張って反対するなんていう人はいないんですから。向こうはみんな体張って反対するような人が国民の中にいっぱいいるわけですね。 そういう意味で、物流の関係でも新しい投資をする、新しい航路をつくる、これ飛行機も鉄道も一緒です。そういう新しいものをつくるということは、日本の場合にはもう易しいんですけど、向こう、どうでしょう。シベリア鉄道とか、飛行機で言えばアンカレッジだとか、北極海航路だとか、そういうのをやはり今、新しく見直す時期に来てるんじゃないですか。ヘルシンキまで直行便が出ましたよね、何年、もう4~5年前になりますが。ノースポールを通って、もうアンカレッジなんか寄らないで成田から、飛行機です。成田からじかにヘルシンキへ行きました。その第1号機に私は乗りました。港の連中連れて初めて乗りましたけど。もうスピードの時代は去っちゃって、いかに安定して、しかも多量にこれがいけるか。 それから日本の魅力は、みんな日本と組みたいのは何かと、日本にはストライキがないんですよ。本当こんなにストライキのない、弱い、本当はだらしないって言いたいんだけど、それ言うと差し障りがあるから言えないんだよね。こんなに弱い労働組合の国は日本だけですね。私は今、一番やりたいのは労働組合の委員長をやりたいです。日本中の港ででっかいストライキやって、それで名を残して死んでいきたい。