完成まであと1年! 横浜で開発中の「BASEGATE横浜関内」に迫る
三井不動産(東京都)など8社が横浜・関内地区で開発中の街区「BASEGATE(ベースゲート)横浜関内」の完成まで、あと1年。2026年春の開業に向けて、着々と工事が進んでいる。施設概要やテナントの見通し、将来の展望は? 詳細に迫った。 【写真多数】ライブビューイングアリーナ、スカイロビー…BASEGATE横浜関内の内部 「現在はタワーの27階部分を工事している」と話すのは、三井不で関内プロジェクト推進準備室長の柳川元宏氏だ。年内には最上階の33階まで完成する予定で、同時にライブビューイングアリーナ「THE LIVE(ザ ライブ)」などの基礎工事も進めている。横浜スタジアムとつながる「接続デッキ」は市が建設工事を進めており、同じく26年春の開通を目指す。 タワーの大半を占めるのが、オフィスや大学が入る高層部だ。事業者は第一生命保険(東京都)と鹿島建設(同)で、11階の「スカイロビー」は緑や木のぬくもりを感じることができる空間を提供。12~33階のオフィス部分は1フロア約2千平方メートル超で、無柱空間のため自由度が高く、効率的なレイアウトが実現可能としている。 高層部からはハマスタが上空から見えるだけでなく、横浜ベイブリッジや富士山も臨めるのが売りとし、グローバル企業の誘致をコンセプトに掲げる。テナントは現在も募集中だが、最近では神奈川県内の企業を中心に内覧の問い合わせも増えているという。 不動産関係者は「都内は本社を構える企業が多いからか、完成前から(物件を)確保するようだが、横浜などの地方都市では、あくまで支店などでの展開が多い。そのため、完成してからでないと入居先を決めない傾向のようだ」という。柳川氏は「開業までにはオフィス部分が埋まるよう、呼びかけていきたい」と意気込む。 7~8階には、病院やクリニック、ジムなどが入る「ウェルネスセンター」を設置。また6階には、三井不が事業者の「新産業創造拠点」を構える。次世代の研究者などを支援する一般社団法人「ステラ・サイエンス・ファウンデーション」の理事を務める武部貴則氏と連携し、ライフサイエンス領域で革新的な発明を生み出す場づくりを目指す。三井不によると、研究者が使いやすい動線やスペックなど、武部氏からアドバイスをもらいながら工事を進めているという。
神奈川新聞社