大抜擢の先発でたった3球で危険球退場…カープの3年目ドラ1黒原拓未が失意のどん底から復活できた理由
失敗から得た学び
自信を持って左腕を振り続け、最後まで一軍で投げ続けた。1年目から続いた暗闇からようやく抜け出し、記録なしで始まった防御率は2.11の好成績で終えた。森下、栗林良吏に続くドラ1投手の新人王獲得はならなかったものの、受賞した巨人の船迫大雅に見劣りしない数字を残した。 船迫/51試合 4勝0敗 22ホールド 防御率2.37 黒原/53試合 4勝3敗 3ホールド 防御率2.11 「前は感情のコントロールがちょっとへたくそだったと思う。仕方なかったけど、その時間がもったいない。でも、無駄なことはないと思う。無駄にするのか、そうしないかは自分次第。成功も失敗も学びだと思う。毎年、毎年、進歩していくしかない」 新人王の称号は得られなかったものの、この3年の浮き沈みで得たものは黒原にとって何物にも代えがたい財産となった。
(「炎の一筆入魂」前原淳 = 文)
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