新潟芝1600mは“日本最長の直線”だからこそ逃げ先行馬に妙味 東大HCがデータで考察
1番人気の三浦皇成騎手は信頼度抜群
<新潟芝1600m・過去5年の種牡馬別成績> ロードカナロア【12-8-11-90】勝率9.9%/連対率16.5%/複勝率25.6%/単回率71%/複回率91% ディープインパクト【11-9-8-98】勝率8.7%/連対率15.9%/複勝率22.2%/単回率32%/複回率60% エピファネイア【11-8-4-58】勝率13.6%/連対率23.5%/複勝率28.4%/単回率87%/複回率57% 続いて各種牡馬の産駒別成績について。最多勝はロードカナロア産駒で12勝。特に逃げ先行馬の活躍が目立っており、前走で4角2番手以内だと【3-1-0-9】単回収率316%、複回収率123%と妙味十分だ。20年の関屋記念で逃げて8番人気2着に入ったトロワゼトワルや今年の谷川岳S(L)で道中2番手から勝利を挙げた11番人気メイショウチタンなど、上級条件からも該当馬が波乱を演出。先行力のある馬を中心に狙っていきたい。 2位はディープインパクト産駒。単回収率32%と過剰人気気味で狙い所が難しい。内枠成績が悪く、1~3枠では【2-2-0-38】単回収率15%、複回収率20%と大苦戦している。一方、8枠では【3-1-1-7】勝率25.0%、単回収率115%と優秀で、5~7枠もそれぞれ複勝率25%を上回る。包まれるリスクが小さく、末脚を生かしやすい外枠、特に大外に入った時が狙い目だ。 3位はエピファネイア産駒。新馬戦に滅法強く【8-1-0-9】勝率44.4%、単回収率163%の好成績。期間内の11勝中8勝がここからで、見かけたら必ず押さえておきたい。一方、1勝クラス以上の条件では【0-5-0-28】と勝ち切れておらず、複回収率も26%と低調。新馬戦と未勝利戦を中心に狙っていくのが無難だ。 2024年の関屋記念では、グランデマーレ、タイムトゥヘヴンがロードカナロア産駒、ラインベックがディープインパクト産駒に該当。ジュンブロッサムやメイショウシンタケが該当するワールドエース産駒は【0-2-0-21】複勝率8.7%、ディスペランツァが該当するルーラーシップ産駒は【4-4-7-55】同21.4%となっている。 <新潟芝1600m・過去5年の騎手別成績> 戸崎圭太【13-4-3-40】勝率21.7%/連対率28.3%/複勝率33.3%/単回率100%/複回率59% 川田将雅【10-3-6-9】勝率35.7%/連対率46.4%/複勝率67.9%/単回率109%/複回率95% 三浦皇成【9-5-3-48】勝率13.8%/連対率21.5%/複勝率26.2%/単回率122%/複回率82% ※集計期間:2019年8月10日~2024年8月4日 最後に騎手別成績について。勝利数トップは戸崎圭太騎手で13勝。1枠では【3-1-0-6】勝率30.0%、単回収率153%とプラス域だ。コースデータでは1枠は割引だが、戸崎騎手の場合は買い要素だ。脚質では逃げ、先行、差しのいずれも好成績でオールマイティさが光る。なかでも末脚を生かす騎乗に長けており、前走で上がり3F最速の馬に騎乗した際は【5-1-0-6】勝率41.7%、単回収率213%と妙味も含め優秀だ。 2位は川田将雅騎手。1~3番人気だと【10-3-6-5】勝率41.7%、複勝率79.2%、単回収率127%、複回収率110%。人気馬をきっちり馬券圏内に導く頼れる存在だ。2、3番人気だと【4-0-3-2】勝率44.4%、複勝率77.8%、単回収率215%で、1番人気を含んだ時よりも回収率が良くなる。やや疑われた上位人気の場合がベストだ。 3位は三浦皇成騎手。OP以上では【3-2-0-5】複勝率50.0%、複回収率114%と好成績を収めている。上級条件でも積極的に信頼していきたい。1番人気に支持された際は【5-0-0-1】勝率83.3%と抜群の安定感を発揮。これは川田騎手【6-3-3-3】同40.0%を大きく上回る数字であることは覚えておきたい。 2024年の関屋記念では、戸崎騎手がジュンブロッサム、三浦騎手がパラレルヴィジョンに騎乗予定。ディスペランツァに騎乗予定のM.デムーロ騎手は【4-7-6-37】複勝率31.5%、ロジリオンに騎乗予定の永野猛蔵騎手は【0-0-0-25】と1度も馬券に絡んでいない。 《ライタープロフィール》 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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