「1時間以上ビンタされ続けたことも」父親から虐待を受け続けた25歳女性。彼女を救った「担任の一言」
救ってくれた学校の先生からの言葉
このままではどうにもならず、umiさんは「信頼できそうだと思った」という担任の先生に相談することに。当時の担任は女性の先生で、彼女の話一つ一つを受け入れ、「あなたは何も悪くない」と言ってくれた。「先生のこの一言にとても救われました」と、umiさんは続ける。 「誰かに話して、また傷ついたら本当の意味で終わりだと思って相談するのは怖かったです。でも誰かに話さないと自分が何かしでかしてしまいそうで、先生は最後の砦でした。もし今、どこにも相談できないで苦しんでいる子がいるなら、信頼できそうな人を見つけて相談してまずは吐き出してほしいと思います。私はなんとか前を向いて生きているので、希望を見失わずにいてほしいと思います」 先生はその年度で異動となったが、中学3年生の先生にも引継ぎされ、さらに高校生になった際にも、その学校の先生へ情報が共有されることに。先生とは長きにわたり交換ノートもしたという。 そして彼女は無事に高校を卒業。その後もさまざまなトラブルがあったが、現在は家族全員と縁を切ることができたようだ。umiさんは最後に「いま孤独でないのは、支えてくれる人に出会い、愛を知ったからです」と笑顔で語った。 毒親のもとで苦しみながらも、信頼できる人の支えを得て、新しい人生を歩み始めたumiさん。孤独や絶望の中でも、助けを求める一歩が未来を変える可能性に繋がる。社会全体で毒親に苦しむ子どもに目を向け、被害者を支える体制を構築することが必要なのだろう。 取材・文/なっちゃの 【なっちゃの】 会社員兼ライター、30代ワーママ。世の中で起きる人の痛みを書きたく、毒親などインタビュー記事を執筆。
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