【酪農乳業界2023】酪農経営は未曽有の危機 新たな価値創造による消費拡大へ正念場
酪農生産に対する消費者の理解醸成を進めていく取組みはますます重要性を増している
コロナ禍長期化やウクライナ情勢などの国際情勢を端緒とし、2022年からの酪農乳業界の状況は厳しさが続いており、2023年もそうした外部環境は継続する懸念が大きい。生活者の生活防衛意識はますます高まって、牛乳・乳製品の消費拡大が求められている。そうした難局を乗り切るため、酪農生産に対する理解醸成を進めていくことが、まさに業界全体が取り組むべき最重要課題だ。政府と業界が一丸となって取り組んできた生乳生産基盤の強化は軌道に乗りつつあるが、今後の食料安全保障の観点からも持続可能性の構築へ向けて業界一体となった努力が進んでいる。2022年は11月に異例の飲用向け乳価の期中改定があり、今春以降も乳製品向けで改定が予想される。酪農への理解醸成と、新たな価値創造による消費拡大の二兎を着実に追う、正念場の年となりそうだ。
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日本食糧新聞社