貧困家庭出身、一人暮らしで“推し活”→世界の見え方が変わった 「死ねない理由」ヒオカさんインタビュー
貧困出身、欲望に真っ直ぐに生きる
─── 本書では、死、メディア、ルッキズムなどについての考えなど、WebメディアやSNSでは書いていない内容も書いていますね。 Webの記事には匿名性を担保にしたヘイトコメントもたくさん来るので、怖くて書けないことも多いんです。本の場合は、何かを学んだり得たりするきっかけとして手に取ってくださると思うので、ネットでは書けないセンシティブな内容を書き下ろしにたくさん詰めました。 実は一冊目の時は、体調の描写がグロすぎて表現やボリュームを調整したのですが、今回の書き下ろしは綺麗事や建前は取っ払って書いているので、そういった本音や素直さが伝わる本になっているかなと思います。 何よりこの本には「貧困でもどんな生い立ちでも、欲望に真っ直ぐ生きる自由は誰にでもある」「バックグラウンドで生き方を制約される必要はない」という想いを込めました。私も引き続き、文化を楽しむフリーライターとして、ときに貧困家庭出身らしからぬド派手なファッションで武装をしながら社会について考え、学び、言葉にしていきたいと思います。 <ヒオカさんプロフィール> ライター。1995年生まれ。noteで公開した「私が〝普通〟と違った50のこと~貧困とは、選択肢が持てないということ~」が話題を呼び、ライターの道へ。社会問題からエンタメまで様々なテーマで取材・執筆し、「婦人公論.jp 」「ミモレ」「ダイヤモンド・オンライン」「ビジネスインサイダージャパン」「現代ビジネス」など、各種WEB媒体で活躍中。テレビ・ラジオへの出演にも活動の幅を広げる。著書に『死ねない理由』『死にそうだけど生きてます』がある。 (文:林慶 編集:笹川ねこ)
朝日新聞社(好書好日)