横浜DeNAの番長 三浦大輔が“超ゆる球論争”に終止符
超スローボールが『場外論争』にまで発展した東海大四の西嶋亮太投手は19日、2回戦の山形中央戦でも“超ゆる球”を封印することなく使った。9回まで無失点の好投を見せたが、延長10回にキャッチャーの守備の乱れから2点を失い、0-2で敗れ甲子園から去ることになったが、その“超ゆる球”はスタンドを沸かせた。 5回一死から阿部に2球続けて使い、最後はスライダーで三振に。7回二死からは中村にテレビ画面から一瞬消えるようなパラシュートボール。西嶋の超スローボールに刺激されたのか、山形中央の先発左腕、佐藤僚亮も、2番手のプロ注目の石川直也(3年)も、超まではいかないまでも、場内がざわめくほどのスローボールを多用した。元広島・瀬戸内高校野球部監督の後原富氏が「真似をしてくる投手が出てくる」と語っていたが、その予言通り、配球にアクセントを加える武器として、さっそく盗むピッチャーが出てきたのも超スローボール論争が巻き起こった副産物だったのかもしれない。 「投球術ではない」などという批判意見をネットで配信した元アナウンサーは、後日、コメントを撤回、謝罪したが、「高校野球にあるまじきボール」、「相手へリスペクトの気持ちがないのか」というような同調の少数意見があったことも確か。 レンジャースのダルビッシュ有が、そういう意見に反対の論調をツイッターで発信したが、“元祖超スローボール党”の横浜DeNAのベテラン、三浦大輔投手も、この日、「ルールに違反もしていないボールに論争が起こること事態がおかしい」と意見を述べ、この論争の終止符を打った。「テレビでチラっとしか見れていないのですが、西嶋君のボールは何もルール違反しているボールじゃない。(スローボールは)技術のいるボールなんです。ストライクじゃなければ打者が見逃せばいい話で、そこはバッターの自由なのでね。ああいうボールも、ひとつの野球の魅力、高校野球の魅力じゃないですか」。