【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第21ステージ】プリモシュ・ログリッチが史上最多タイとなる4度目の個人総合優勝「最後は“何としてもやり遂げる”という意志だけだった」 シュテファン・キュングはグランツール初勝利
「今はこの勝利を喜びたい、それだけだよ。(新記録となる)大会5勝目を目指すかって? 価値はあるだろうけど、4回勝てただけでもすごいこと。次を目指すかどうかはいつか考えることにするよ」(ログリッチ)
今季からチームを替え、新たな環境でチャレンジに取り組んできた。ビッグ4の一角として臨んだツール・ド・フランスでは負傷リタイアに終わったが、ブエルタを制したことで、移籍初年度は大成功と言って良いだろう。レッドブル・ボーラ・ハンスグローエにとっては、チーム創設以来2度目となるグランツール制覇。ログリッチ、そしてチームと、目指す高みに到達できたことを素直に喜ぶ。そして、次の一歩へと踏み出す決意にも。
「今日という特別な日が、すぐに私たちにとってのスタンダードになるよう、これからも一生懸命取り組みます」(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエGM ラルフ・デンク氏)
総合表彰式が催されたマドリード・シベレス広場に鳴り響いた、“スーパーカンピオーネ”のコール。祝福の中心には、4度目の戴冠を果たしたログリッチの姿があった。
改めてレースに目を移すと、今大会の最終・第21ステージはマドリードでの24.6km個人タイムトライアル。スペイン最大の通信会社テレフォニカ(モビスターの親会社)の創立100周年を記念し、本社内からスタートした。市街地を抜け、シベレス広場を通過すると、これまたテレフォニカ社の関連施設「エディフィス・テレフォニカ」の前でフィナーレを迎える。おおむね平坦で、TTスペシャリスト向けのレイアウトだ。
個人総合の下位選手から順にスタートが切られていく中、ポイント賞のグリーンジャージを着用するカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)や、山岳賞の水玉ジャージを着るジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツ)も無事にレースを完了。それぞれ同賞を確定させた。オーストラリア人ライダーが同時にこれらの賞を獲るのは史上初めてで、14日間マイヨ・ロホを着続けたオコーナーの活躍と合わせて、オージーの活躍が光った大会となった。
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