開放感あふれる「楽園」で、寛ぎの時間を。インテリアデザイナー、サラ・ラヴォワンヌの別荘訪問!
Living Room
コーナーソファがリビングの主役。ここでアペロをしたり、ボードゲームで遊んだり。手前のアームチェアは、シャルロット・ペリアンのアンティーク品。ローテーブル「オアシス」、ブルーのウッドプレート、クッション「アブストレ」、膝掛け「アローズ」は、すべてメゾン・サラ・ラヴォワンヌの製品。
ソファの足元にあるのは、ヴィンテージのマガジンラック。
Dining Area
ダイニングの無垢材の大きなテーブルは、ベルギーのサンポール・ホームに特注した。椅子もシャルロット・ペリアンのアンティーク。テーブルの上は両親の結婚式の食器に、メゾン・サラ・ラヴォワンヌのロウソク立て「スレイヴ」と花瓶「アクワリウス」を合わせて。
「最小限のスペースで高機能なオープンキッチンを実現しました。大きな冷蔵庫も収まったんです! ヴァカンス中に料理をするのは大好き。いつもより時間があるし、地元の食材はおいしいですから」 オープン棚には、ヴィンテージのバルボティーヌ陶器とメゾン・サラ・ラヴォワンヌの食器が混在し、インテリアの一部となっている。 「この収納なら誰でもすぐごはんが食べられるでしょう。私、うつわが大好きなんです。両親の結婚披露宴の食器までもらってきちゃいました」 母屋には、サラのプライベート空間もある。寝室は濃い紫とサンドイエローの心安らぐ暖色でまとめられており、バスルームには有名な"サラ・ブルー"のモザイクタイルを部分的にあしらった。
Bedroom
母屋にあるサラの寝室。木と籐のベッドサイドテーブル「リヴェリア」とランプ「シシリア」は、メゾン・サラ・ラヴォワンヌの製品。
美しい配色は、2012年に設立したメゾン・サラ・ラヴォワンヌの得意とするところ。内装から家具やオブジェのデザイン、女性服まで手がけている。21カ国500以上の拠点で取り扱われるほど成功を収めた現在、サラはずっと関心のあった活動にも取り組めるようになった。彼女の建築スタジオでは、障害者雇用の場を創出するカフェ・ジョワイユのビジュアルも手がけている。また、パリ病院財団のモジュール家具をデザインし、最近では家庭内暴力の被害者女性のためのシェルターの内装も請け負ったという。 「私の信念は、"美は癒やし"。インテリアとは単に家具を配置することではなく、感覚に訴え、気持ちを落ち着かせてくれる"調和"が大切なんです」 もてなしと分かち合いの精神に満ちたこの別荘は、まさに調和している。庭には、ゆったり寛ぐためのテーブルやソファ、チェアが点在し、仲間で集う場所もふたりきりで過ごす場所もあちこちにある。 「大勢来ても場所はたくさんあるから大丈夫。当初から3人の子どもたちと自分のための場所として設計しました。子どもたちはそれぞれ自分の小屋があったけれど、成長したいまは一棟をゲストハウスに改装して、友だちと集まれるようにしました。 "ともに進化する家"という考え方が気に入っています。ここは生きている場なのです」
Sarah Lavoine サラ・ラヴォワンヌ ポーランドの貴族、ポニアトスキー家の生まれ。2002年、インテリアデザイナーとして自身の会社を興し、09年から家具デザインもスタート。ホテルや店舗の内装も手がける。 https://www.maisonsarahlavoine.com/ photography: Thierry Lebraly(Madame Figaro) styling: Noémie Barré(Madame Figaro) text: Emmanuelle Eymery(Madame Figaro)