オートミールは本当にヘルシー? 健康効果を栄養士が解説
※この記事は、海外のサイト『delish』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 好きか嫌いかは別として、“健康的な” 朝食の選択肢と広く信じられているオートミールだけど、どんな種類でもオートミールは体にいいの? 多くの食品同様、「健康」という言葉は人によって意味が変わるもの。そこで、「ニューヨーク・シティ・ニュートリション」の管理栄養士であるニコール・ソハイェさんに、オートミールとその主成分であるオーツ麦について、知っておくべきことを教えてもらった。
オーツ麦とは?
オーツ麦は、イネ科植物である燕麦(えんばく)の種子。オーツ麦には、加工の違いによっていくつか異なる種類がある。「一般的に、もっとも加工度の低い穀物を使いたいと考える人が多いでしょう。加工度の低い順にスチールカット、オールドファッションド、インスタントと呼ばれています」とソハイェさん。 オーツ麦はどれも同じような栄養成分ですが、クイックオーツには早く調理するための添加物が含まれます、と彼女は語る。密度が高く噛み応えのあるスチールカットは、オールドファッションドよりも消化に時間がかかるため、満腹感が長続きする。一般的な違いは、下記の通り。 ・スチールカットオーツ:もみ殻を取り除いた全粒オーツ麦を二つまたは三つにカットしたもの。 ・ロールドまたはオールドファッションドオーツ:もみ殻を取り除いた全粒オーツ麦を蒸して丸めたもの。 ・クイックオーツ:丸めてより長い時間蒸したオーツ麦を、小さくカットしたもの。 ・インスタントオーツ:長時間蒸して丸めたクイックオーツを、さらに細かくカットしたもの。
オートミールの健康上の利点とは?
オートミールはいくつかの栄養素、βグルカン食物繊維、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を含む全粒穀物で、それぞれの種類に独自の健康メリットがある。「微量栄養素に関して、オートミールは非ヘム鉄が豊富なため、ヴィーガンやベジタリアンに効果的な選択肢であるほか、マグネシウム、カルシウム、マンガンなどの必須栄養素も含まれています」とソハイェさんは話す。 またβ-グルカン食物繊維も含まれ、ソハイェさんいわくこれは健康的なコレステロール値の維持、ひいては心臓の健康維持にも役立つという。さらにハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院によると、食物繊維には血糖値やインスリンの急激な上昇を防ぐ効果もあるそうだ。 くわえてオートミールは、腸の健康にもいいと考えられている。「レジスタントスターチはプレバイオティクスの一種で、大腸内のマイクロバイオームに栄養を与え、バランスのとれた腸内フローラをもたらします」とソハイェさんは述べている。