合流新党「立憲民主党」 枝野新代表が会見(全文2完)外交・安保は選択肢を多く持つべき
立憲民主党・国民民主党などが合流した新党「立憲民主党」の代表に選出された枝野幸男氏が10日、記者会見を行った。 【動画】合流新党「立憲民主党」 枝野新代表が記者会見(2020年9月10日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「合流新党「立憲民主党」 枝野新代表が記者会見(2020年9月10日)」に対応しております。 ◇ ◇
新党の農業・地方政策の柱は
日本農業新聞:日本農業新聞の【オカベ 00:18:34】と申します。農業・地方政策についてお聞きします。政権交代、再び目指すには地方・農村部含めた広い民意の受け皿になることが必要だと思いますけれども、どうも民主党時代から農業者戸別所得補償制度の、ちょっとそれに頼り切った政策ではなかったかなと感じております。自民党の農業・地方政策とは違う、新党の農業・地方政策の柱になるものをあらためてお願いします。 枝野:私は戸別所得補償制度、実現されてないんですから、そしてなおかつ、これはベースです。つまりある年だけ見れば赤字だったとしても、1次産業を持続できるという、そのベースをつくらないと、やはり後継者は出てこない。どんな施策をやっても、僕は逆に意味がないんだと、これを実現しなければ、と思っています。ですから徹底して、まず戸別所得補償制度ベースをしっかりと支えるということをやるのは堂々と、ずっと変わらない、当然だというふうに思っています。 それで自民党の政策は、結局はもうかるところを伸ばすと。もうかるところの農業は残念ながら日本の中でごく一部の地域に限られます。本当の農村、そして1次産業をしっかりやっていこうと思ったら必ずしももうからない、不利な地域であってもやっていけるようにする。そのためにはこれがなければ前に進まないと思っています。 司会:ありますでしょうか。
野党共闘をどう考えていくのか
IWJ:インターネット報道メディア、IWJの六反田と申します。今日は新党代表・新党名決定、本当におめでとうございます。ちょっと大きくお話をさせていただきたいと思います。1つ、内政のことで人か金か、あるいは脱新自由主義、「支え合う社会へ」という言葉で非常に菅候補との違いを鮮明にされたと思います。このテーマで野党連携というのはかなり大きな枠組みができたのではないか、考え方の大きな枠組みができたのではないかというふうに思いましたけれども、実際に野党の共闘というのをこれからどのように考えていかれますか。これが内政のことでお伺いしたいことです。 もう1つは、先ほどのご演説の中で、外交・安全保障のことがちょっと少なかったかなと思いまして。今、非常に米中の力関係が大きく変わっていく時代にあって、日本の安全保障も影響を受けていくことになると思います。正常な日米関係というだけでいいでしょうか。中国、アジアの国々との連携といったことはどのようにお考えでしょうか。以上、内政と外交、2点お伺いしたいと思います。 枝野:「支え合う社会へ」とか、新自由主義からの脱却というのは、別に今回少なくとも私は言いだしたわけではありません。春にポストコロナの社会像ということで、私案として提供したところにも、それが大きなポイントっていうか、柱でしたし、同じころに当時の国民民主党の玉木代表が示されたビジョンというのも方向性は一緒だったというふうに思っていますし、3年前に民進党の代表選挙に私が出たときにも「支え合う社会」と言ってきたので、何か新しいことを申し上げたわけではない、そのことをあらためて、新しい党の1つの大きな柱であるということを訴えさせていただき、皆さんにご理解をいただいた、同意をいただいたというふうに思っています。 2つ目ですけれども、今日7分しか時間がない中でありますので、この間の討論会などでも申し上げてきていますが、外交・安全保障は選択肢をたくさん持っていることが大事だと。それが奥行きを持つ。従ってASEANの国々であるとかオーストラリアとかニュージーランド、こうした国々との経済連携は一生懸命進めていますけれども、もちろん相手のあることですので相手の理解がなければできませんが、政治や安全保障の面でも、こうしたところとの関連を深めていくことによって、日米同盟を基軸としながらも奥行きのある安全保障と外交が展開できるというのが、私が一貫して申し上げていることです。 IWJ:分かりました。