公務員で退職金「2000万円」もらった父。十分な金額だと思いますが、定年後も働く必要性はあるのでしょうか?
十分な退職金をもらえて定年後も安定した生活が送れるイメージのある公務員ですが、定年後も仕事を続ける方が多いようです。例えば退職金2000万円をもらっても定年後に働き続けるという父親がいる場合、なぜ働く必要性があるのか疑問に思うかもしれません。 そこで今回は、公務員の退職金支払い状況や、定年後も働く人が多い理由について調べてみました。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
国家公務員の退職金平均支給額
内閣官房内閣人事局の「退職手当の支給状況」によると、国家公務員の退職金を退職理由別にまとめると以下の通りです。 ・定年退職:2112万2000円(2111万4000円) ・応募認定:2524万7000円(2250万円) ・自己都合:274万5000円(327万5000円) ・その他:212万1000円(230万円) ・全体平均:1104万3000円(1391万円) ※()内は行政俸給表(一)適用者 厚生労働省の「令和5(2023)年就労条件総合調査」では、退職金制度のある民間企業における定年を理由とする退職金支給額は、学歴に応じて1183万~1896万円でした。このことから、2000万円をもらった父親の退職金は民間企業の平均と比較して多いほうであると分かります。
意外と多い!? 退職後も仕事を続ける理由は?
人事院事務総局給与局生涯設計課の「令和5年退職公務員生活状況調査報告書」によると、定年後も収入を伴う仕事に就いている人の割合は全体の87.6%であるとのことです。「定年後も働きたいと思った」と回答した人は83.3%で、そのうちの94.5%が就労しています。定年後に働きたくないと思っていた人は16.4%でしたが、そのうちの54.1%は就労しています。 定年後も働きたいと思った理由については以下の通りです。 ・日々の生計維持のために必要:85.7% ・社会との接点や生活の張り・生きがいを持ちたい:44.0% ・経済的により豊かな生活を送りたい:38.1% ・仕事を通じて社会や職場に貢献したい:34.4% ・健康維持のために必要:31.4% ・資格・技術を活用したい:9.7% 退職金の金額や年金の受給額が十分に感じられるかもしれませんが、実際は家計が厳しいと感じる方も多いと分かります。父親が経済的な理由で働く場合は、何らかの援助を必要としている可能性もあるため、働く必要性について尋ねてみるといいでしょう。