滋賀医大・性的暴行事件で逆転無罪、大阪で抗議集会 性被害訴えの女性検事「あなたは一人じゃない」
●津村記久子さん「まちがった継承がないように正しく指摘し、声を上げましょう」
関西在住の芥川賞作家、津村記久子さんもスピーチをおこなった。 「これらの事件のいきさつは、まともに生きている市民たちに健全に生きる意欲をなくさせ、規律を守る意識を低下させるものだと思います。直接関係のない人々にも、どこかで人生にはちゃんと生きる価値はないと諦めさせる、凄惨な圧力であるとも思います。 こういったことがまかり通ったら、性加害の願望を持つ人間は、レイプを始めとする性暴力は金と権威で解決できるものだと思い、被害を受けた人たちはそういう連中に忖度しなければ生き延びられないと思い込まされます。 そんな腐敗した、希望の持てない社会に自分は生きたいと思いませんし、未来ある人たちが負うべきものだとも思いません。これは今、終わらせましょう。まちがった継承がないように正しく指摘し、声を上げましょう」(津村さん) 大阪では、今回の無罪判決や大阪地検・元検事正の事件のほかにも、女性から民事訴訟で性加害を訴えられた岸和田市長や、性暴力被害者のためのワンストップ支援センター大阪SACHICO存続のための請願が大阪府議会で否決されるといった問題があり、今回のデモではそれぞれの現場で抗議などの活動を続けている人たちの姿もあった。 来年、「ぜんぶのいのちと、ワクワクする未来へ。」をテーマとした万博が開かれる予定の大阪。「ぜんぶのいのち」が輝く未来はあるのだろうか。