「獅子舞手伝います」高齢化や人口減で人手不足の伝統行事に駆け付ける“助っ人”たち 【福岡発】
「お助け隊」の獅子が練り歩く
宮原さんも獅子頭を打ち鳴らしながら町内を練り歩く。総重量約20キロにも及ぶ獅子がずっしりと重くのしかかる。普段、使わない筋肉を使うせいか、宮原さんは序盤で腕が疲れてきたという。しかし、行く先々で地域の人たちの喜ぶ顔を目にすると疲れも吹き飛んだと宮原さんは笑う。見守った地域の人は「昔は賑やかにやっていたんですけど、だんだん人も少なくなって若い人がいなくなるから…今年はよかった」と助っ人たちを労った。 訪問先での舞を終え、神社に戻った助っ人たち。夕日が沈み、夜が訪れる頃、「坪舞」と呼ばれる舞を神社に奉納して祭りはフィナーレを迎える。境内で最後の打ち込みが行われ今年の「柳瀬おくんち獅子舞」が無事、終了した。 お助け隊として参加した宮原さんは「貴重な経験ができました」と充実の表情だった。保存会の永松会長も「助かりました、来年もまた来てもらいたいです」と祭りの存続に大きな期待を寄せていた。 人口減少や高齢化が進む日本。地域の伝統行事継承は一層難しくなるのは明らかだ。今後もお助け隊の活動が、地域を支える、まさに“一助”となる。 (テレビ西日本)
テレビ西日本