今さら聞けない50・60代からの「新NISA」のキホン 投資で効率よくお金を増やすための心強い制度
年利回り5%弱を目指す例として、内閣府が2021年7月に公表した「大学の研究支援を目的としたファンドの基本方針」にあるポートフォリオが、1つの参考として挙げられます。その内容は、国内外の株式65%、債券35%の比率とし、運用目標は4.38%以上というものです。 長期分散投資で5%の年利回りを目指すには、少なくとも投資額の7割程度を株式などに投資する必要がありそうです。もう少しリスクを抑えたい人は、リスク許容度や目標額を確認し、自分に合った利回りの目標を設定するとよいでしょう。
■積立額は収入と支出のバランス まずは現在の収入と支出のバランスと、現在保有している資産の状況を見て、無理のない範囲で積み立てる金額を検討しましょう。 保有資産の中で、生活の予備資金・使う予定のある資金・緊急資金が備えられていれば、積み立て可能な金額をすべて投資してもよいでしょう。もし足りない場合は、積み立て可能な金額の中からこれらの資金を準備しつつ、積立投資もなるべく並行して行います。 現在の収入から支出を差し引いて、十分に積立投資ができる金額を捻出できればよいですが、毎月ギリギリの収支であったり、赤字の場合もあるでしょう。そのような人は一度支出を見直す必要があります。少なくとも手取り収入の5~10%は積み立てられるのが理想です。
●積立額は一定でなくてもよい 50代・60代は、収支の状況が変わりやすい年代です。余裕のあるタイミングでは積立額を多く、収支が厳しいタイミングでは少なくなるように計画を立てるほうがよいでしょう。 毎年の収支をシミュレーションし、それに合わせた積立額を設定すると、無理なく積み立てを続けやすくなります。状況が変わったら、積立額を変更する前提で、柔軟に考えておくことがポイントです。 ■目標額から決める 目標額から逆算し、積立投資に回す金額を算出しましょう。