電気代節約のために「帰省中は24時間換気を切ろう」という夫。本当に切っても大丈夫? 1週間でどれだけ「節約」になる? 電気代や注意点を解説
24時間換気は止めていいの?
24時間換気は、室内の空気を循環させるために設置されており、住環境を守るために重要な役割を果たしています。24時間換気システムは2003年の建築基準法改正により、新築住宅には設置が義務付けられた設備です。そのため、このシステムは住宅の設計や健康維持において欠かせないものとなっています。 24時間換気を止めることで、家財から発生するホルムアルデヒドやハウスダスト、カビ、ダニなどが室内に貯まりやすくなり、シックハウス症候群を発症するなど、身体に影響が出る可能性があるのです。なお、シックハウス症候群とは、住宅内の有害物質が原因で発生する健康被害のことをいいます。 また、24時間換気を止めたときの影響はそれだけではありません。24時間換気を止めると結露が発生しやすくなると言われています。湿気がこもることで結露が発生し、結果家の寿命を縮める原因になるかもしれないのです。 これらの問題を避けるため、短期間であっても換気を止めるのは推奨されません。健康を維持し家を長持ちさせるためには、換気を継続することが大切です。
わずかな節約よりも健康と家を守ろう
24時間換気を1週間止めることで節約できる電気代は約89円です。これに対し、換気を止めることで発生する湿気や有害物質の蓄積、さらには家の劣化などのリスクは決して小さくありません。 もちろん、1週間止めただけで必ず影響が出てくるとはいえませんが、長期的に見ればこれらのリスクが蓄積される可能性があります。24時間換気を止めないほうが結果的に得策といえそうです。わずかな電気代の節約よりも、家族の健康や家の長持ちを優先したほうが良いのではないでしょうか。 出典 国土交通省 シックハウス対策について知っておこう。 執筆者:浜崎遥翔 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部