佐久間宣行が影響を受けた3人とは? 「挑戦する理由はいつも不安だから」と語る背景
プロデューサーとして、「ゴッドタン」「ピラメキーノ」「トークサバイバー!」など、数々のテレビ番組、配信作品を手がけてきた、佐久間宣行さん。YouTubeチャンネル「佐久間宣行のNOBROCK TV」は登録者数230万人を突破(2024年11月現在)するなど、今やその名前を聞かない日はないくらい多方面で活躍しています。そんな佐久間さんが、2024年11月、新刊『その悩み、佐久間さんに聞いてみよう』(ダイヤモンド社)を上梓しました。 佐久間宣行さんが語る、秋元康、星野源、劇団ひとりに影響を受ける理由 会社員時代の経験をベースに記し、今なお売れ続けているビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』(ダイヤモンド社)から早2年半。佐久間さんが新著に込めた思いとは──。そして、この絶好の機会に、雑誌『SPUR』(集英社)では連載(佐久間Pの甘口人生相談「え、それ俺に聞く⁉︎」)を長く続けているなど、「悩み相談の名手」としても名を馳せている佐久間さんに、今という時代をたくましく健やかに生き抜くヒントを尋ねてみました。
悩んでいる人、悩みの原因になっている人、それぞれ事情がある
──新刊『その悩み、佐久間さんに聞いてみよう』を書こうと思ったきっかけを教えてください。 佐久間2022年4月に発売した『佐久間宣行のずるい仕事術』(以下、『ずるい仕事術』)には、自分の会社員経験をもとに、組織で消耗せずに、自分がやりたい仕事にたどり着くための方法を記しました。その反響が思いのほか大きく、いろいろな世代の方の悩みを相談されることが増えたんです。また、『ずるい仕事術』の上梓から2年が経ち、会社で働くことの意味合いも変化してきたように感じました。テレビ東京を退社してフリーになり、会社という組織を引きで見られる今の立場だからこそ、書けることもあるなと考えました。 いろいろな立場の方の悩み相談を受けているうちに、悩みがちな人の状況や理由がわかってきたし、若い世代と管理職の世代、両方の方に役立つ本を書きたいという気持ちが大きかったですね。 ──新刊の帯に「あなたの悩みの裏にある会社や上司や部下の本音教えます」とあるように、参考書のように気になるところを途中から読むことができるのがいいですね。前書きに、この本の活用法も具体的に書かれていて、「なんて親切なの!」と感動しました(笑)。 佐久間その点はすごく配慮したつもりなので、そう言ってもらえるとうれしいです。悩み相談を受けたことが発端にはなっていますが、単なる悩み相談の本にはしたくなくて、出版社の担当者と何度も話し合いました。悩んでいる人にも、その悩みの原因になっている人にもそれぞれ事情があります。これを片方からの視点で解決しようとすると、片方が置き去りになってしまう。 たとえば、「苦手な先輩がいる」という相談があったとします。でもその先輩が本当に嫌な人なのかどうかわからないし、先輩には先輩の事情があるかもしれない。そもそも先輩というのは、会社組織という仕組みの中で、「嫌な人」という立場に押し込まれているケースがほとんどです。そういった時にどう対処すればいいのかということを、それぞれの目線で書くことを心がけました。