巨人が甲斐、マルティネスらを大型補強も… 他球団からは「怖くない」「阪神のほうがやっかい」の声
■阪神はFA権もつ選手たちがみな残留 前出のセ・リーグ球団スコアラーは、巨人の補強策をこう読み解く。 「現有戦力からのプラスアルファを考えると、一番欲しかった選手が阪神の大山だったと思います。4番の岡本和真の後を打つ5番で十分に計算できるし、大山を獲得できればクリーンアップを打つ強打者も必要なかったでしょう。実際に大山を獲得できれば、間違いなく脅威でした」 こう語ったうえで続けた。 「裏を返せば、大山が残留した阪神が一番やっかいです。坂本誠志郎もFA権を行使せずに残留しましたし、懸念していた戦力ダウンが回避できた。昨年はリーグ連覇を逃しましたが、投打で脂が乗り切った選手が多い。藤川球児新監督がどのようなベンチワークを敢行するか分かりませんが、総合力で考えると阪神のほうが巨人より上じゃないですかね」 阪神はFA補強に参戦しなかったが、FA権を保有する大山、坂本、糸原健斗、原口文仁の残留が決定。外国人選手はビーズリー、ゲラの残留が決まり、リリーバーで前フィリーズのニック・ネルソンの獲得を発表した。野手は助っ人外国人2人の獲得を予定しているが、藤川監督は前川右京や井上広大ら若手の育成に力を入れることを公言しており、助っ人野手は主力の不振に備える意味合いが大きい。 大型補強でチーム改革を進める巨人、岡田彰布監督時代の戦力をベースにアップデートを図る阪神。対照的なチーム作りの2チームが、来季のセ・リーグをどのような戦いで盛り上げてくれるだろうか。 (今川秀悟)
今川秀悟