寒い冬は「隠れ骨折」に要注意!生活する中で“いつの間にか骨折”…専門家に聞いたリスクと予防方法は?
本格的な冬の到来で注意しなければいけないのが、転倒などによる “骨折“です。 その中でも特に高齢者にとって注意が必要なのが、生活する中で気付かないうちに骨折してしまうという 「隠れ骨折」(=圧迫骨折)。 “いつの間にか骨折“とも呼ばれ、骨折しているにも関わらずつらい痛みを伴わないといいます。 【写真17枚】寒い冬は「隠れ骨折」に要注意!生活する中で“いつの間にか骨折” 写真を見る 身体がこわばり、転倒などで骨折のリスクが増える寒い冬には要注意だといいます。 腰痛・腰曲がり治療のスペシャリスト、テーラーメイドバックペインクリニック・松平浩院長に解説していただきました。
背中や腰の“違和感”「隠れ骨折」かも?
テーラーメイドバックペインクリニック 松平浩院長: (隠れ骨折は)腰あたりの張りとか疲労ぐらいは出るんですけど、あまりつらい痛みが出ないのが特徴です。 一方で、朝起き上がるときとか寝返りを打つときに少しでも背中か腰の痛みを感じられたら要注意です。 具体的なケースを見ていきます。 隠れ骨折のケース① 高齢の女性が棚の上にある荷物を取るため背伸びをしました。そのときはぎっくり腰に似た違和感が腰の辺りにあるというだけで特段生活に支障はなかったのですが… 1~2週間後、その違和感が痛みに変わり病院に行ったところ「隠れ骨折」と診断されました。 隠れ骨折のケース② 高齢の女性が送迎の車に乗ったとき、腰をかがめながら座った際にお尻から腰にかけて違和感を覚えました。立つ際も同様に違和感がありましたが、疲れているだけだと放置。 1~2週間後、違和感が痛みに変わり病院に行くと「隠れ骨折」と診断されました。
連鎖骨折に要注意
背骨を骨折して気づかずに放置すると、周りの骨に負担がかかり次々と “連鎖骨折”してしまうことがあります。 少なくとも5カ所骨折してしまった患者のX線写真を見ると、連鎖骨折したことで背骨が曲がり腰曲がりの状態になってしまっていることが分かります。 テーラーメイドバックペインクリニック 松平浩院長: 曲がっていくとまたつぶれる力が加わるので、“ドミノ骨折”とも言うんですけども、そういった形でどんどん腰曲がりが進んできてしまうと歩くスピードが落ちて健康寿命にも影響してくるといいます。