なぜ渋野日向子は全米女子OP最終日に首位転落したのか?
悪天候で順延されていた2020年の海外女子メジャー最終戦、全米女子オープンの最終ラウンドが14日(日本時間15日未明)に、米テキサス州ヒューストンのチャンピオンズGCサイプレスクリークコース(パー71、6399ヤード)で再開。単独首位で18ホールに臨んだ渋野日向子(22、サントリー)は2バーディー、5ボギーの「74」とスコアを3つ落とし、通算1アンダーの4位でフィニッシュ。昨夏のAIG全英女子オープンに続く、日本人選手初のメジャー2冠制覇を逃した。 首位に5打差の9位タイからスタートしたキム・アリム(25、韓国)が、ラスト3ホールでバーディーを奪う大逆転劇に成功。通算3アンダーでエイミー・オルソン(28、アメリカ)と世界ランク1位のコ・ジンヨン(25、韓国)を1打差で押さえて、米ツアー初優勝をメジャーの舞台で達成した。 渋野に続く日本勢は高橋彩華(22、東芝)が通算4オーバーの11位タイと奮闘。岡山絵里(22、ニトリ)と笹生優花(19、扶桑カントリー倶楽部)が同5オーバーの13位タイに、畑岡奈紗(21、アビームコンサルティング)が同7オーバーで23位タイにそれぞれ入った。
「自分らしいゴルフができなかった」
ショットとパットが噛み合うのがあまりにも遅すぎた。渋野が最終ラウンドで初めて、大会を通じても26ホールぶりとなるバーディーを奪ったのが13番(パー5、524ヤード)。この時点でともに最終組を回るオルソンに逆転されていて、さらに3組前でプレーするキムはゾーンに入ろうとしていた。 15番(パー4、366ヤード)以降はすべてパーオンを達成するも、16番(パー3、178ヤード)で3mの、17番(パー4、393ヤード)では8mのバーディーパットを沈められなかった時点で万事休す。失意から17番ではパーパットも外した渋野は、涙をこらえながら最終ラウンドを振り返った。 「自分らしいゴルフがなかなかできなかった。頑張って身体を動かそうと思っても寒さで動くこともできず、ショットもグリーンに乗らないなかで、耐えられるところは耐えまくって、という感じでしたけど。やっぱりそういうゴルフでは(メジャーでは)通用しない、とすごく思いました」