コロナ長期化で芸能人ギャラ事情さらに苦境 新しい考え方必要か
かなり苦しくなった台所事情 これからの考え方は
かねてよりギャラ事情の厳しさが伝えられるグループアイドルの世界もコロナ禍の長期化でライブはじめ対面イベントなどにおけるマネタイズが苦しくなり、いよいよ限界に近いようだ。 「タレントの中でもアイドルはまだまだキャリアも浅くファンを集客してのイベントなどで稼ぐのが当たり前の世界でしたら、コロナ禍の影響をもろに受けました。とくにグループであれば人数の多さから本人に渡る金額はさらに厳しくなります。仮に事務所が7割、残りの3割が本人たちに行くというケースだとするともし6人組のグループなら、その3割を6人で割ることになりますからね」と、苦しい台所事情を明かすのは都内芸能プロダクションの50代男性スタッフだ。 「仕事はやりがいがあるがこれでは生活できないとプロダクション側に相談をするアイドルも当然少なくありませんが、当のプロダクション自体がコロナ禍で収益が激減し息も絶え絶えなのですから、こればかりはどうしようもありません。どうしてものときには無利子でお金を貸し出して対応しているケースもあるようですが、あくまでそれは借金ですから解決にはなりません。これから芸能人を目指す人たちは以前にもまして数ある職業の一つとして相当な厳しさを覚悟して選択しなければなりませんし、サイドビジネスなどの重要さがより一層増してきそうです。むしろ芸能をサイドビジネスにしたりアルバイト的にやる人も増えそうですね」(アイドル情報メディア40代女性編集者) 事務所との契約内容等によっても事情は異なるので一概にこうだとは言えないかもしれないが総じて厳しい状況にあることは間違いなさそうだ。収入面だけではなく、ネット時代はプライバシーを守ることも以前より難しいしSNSをやれば誹謗中傷で炎上するリスクもある。たとえ有名な芸能人であっても一定の年齢に達したり家庭を持ったりしたことを機に潔く引退を選ぶケースも増えている。芸能エンターテインメントという世界それ自体にはなお夢も希望もやりがいもあるはずなのだが。 (文・志和浩司)