人前で話すのが苦手な人でもメキメキ上達する…内向型タイプの50歳が話術の訓練をした最も効果的な場所
■内向型人間の会話術5 「リフレクティブ・リスニング」を取り入れる 「リフレクティブ・リスニング」とは相手の言ったことをそのまま反射的に返すことです。相手が「○○なんだよ」と言えば、こちらも「○○なんですか! すごいですね!」と返します。 これをやると相手は自分の話をちゃんと聞いてくれている、共感してくれていると感じて親しみを持ってくれるという効果をもたらし、会話が弾みます。こちらからの話題提供に困ったときには最適です。 慣れたら、そのまま返すだけでなく、自分の聞きたいことを添えると、相手はさらに好反応になります。 ■内向型人間の会話術6 徹底的にモニタリング&コピーする 内向型人間にありがちなのは、次の2点ではないかと思います。 ---------- ①最初の世間話が苦手 ②関心のないテーマでは何を話していいかわからない、場違いな話ではないかと思い会話に入ることができない ---------- そのために、知らない人と会うことや知らない人たちの集まりに参加することに強い抵抗感を持ってしまうのではないでしょうか。一方、外向型人間は①②に苦手意識がなく、自然体で話をしています。みなさんのまわりにも、こういう人がいるのではないでしょうか。 そのような人がいたら、まずは話し方を「観察」(モニタリング)してみましょう。「どんな世間話から入っているか」「なぜその話題を選んだのか」「周囲の人はそれに対してどんな反応を示したか」内向型人間は集中力があるので、細かく分析できると思います。 だいたいは、いい意味で「たいした話」はしていないのです。どこにでもあるような、ちょっとした話で盛り上がっているだけです。それがわかるだけでも気がラクになりませんか? それから、外向的な人が会話が途切れた場合に、どのように切り返すか、その方法も同様に観察してみます。これも観察していると、たいてい自分の得意な分野にうまく話を持っていっていることが多いとわかります。 「なるほど、そんな感じでいいんだな」と、これもちょっと安心するものです。モニタリングが終わったら、今度は「真似」(コピー)です。モニタリングした相手の会話の仕方、話題提供のやり方をマネしてみましょう。なんなら話し方もマネします。 これをすることで、自分の抑制的な気持ち(こんな話をしても人は喜ばないのでは)を振り切ることができます。この「モニタリング&コピー」を慣れるまで何回もやってみると、いつの間にか自分のスタイルになっていきます。 会の幹事になったときなどは、「モニタリング&コピー」で得た話術を発揮する絶好の場です。また、内向的なタイプは、自分がリラックスできる場で力を発揮できるものです。自分が会の幹事になったときは、自分が使い慣れた気の置けないホームグラウンドの店を選ぶことが肝要です。 ただ、店主が自分にフレンドリーな対応をすると相手の気を悪くする場合があるので、予約の際には「はじめて食事する相手なので、つかず離れずの応対をしてほしい」と告げておきましょう。 会話については「最初に話す世間話」「話が途切れた場合用」「雑談用」の話題を3つ程度、前もって準備しておくといいと思います。どれも自分の得意な、好きな分野がいいでしょう。あるいは最近聞いた話で面白かった話題もよいと思います。 自分の得意な、好きな分野の雑談をして、相手に興味を示してもらえれば、しめたものです。内向型は、得意な分野の話はストレスなく話ができるからです。 ---------- 古河 久人 KIZUNA PRODUCER 連日開催する食事会・勉強会を通じて「人と人をつなげて」出会いを演出する「スーパーコネクター」。1959年生まれ。広島県出身。東京大学経済学部卒業。1981年住友生命保険相互会社に入社、主に管理部門に従事、執行役常務を経て2021年退社。40代から「人と人をつなぐこと」の楽しさを知り、人脈活動(人活)を開始。自他ともに認める「内向型人間」にもかかわらず「食」を介することで政財界、学界、文化界、芸能界、スポーツ界と「各界につながっていない人はいない」といわれるほどの人脈を築く。 ----------
KIZUNA PRODUCER 古河 久人