熊本市電の全国交通系ICの判断は「2025年6月市議会で議論」都市高速の概略ルート公表は「2025年中に検討」熊本市の大西一史市長が生出演で考え示す
『2024くまもと この1年』今の熊本市の課題について、12月18日にトップの大西一史熊本市長を直接TKUの報道スタジオに招いた。後半は、運行トラブルが相次ぐ熊本市電や渋滞対策に向けた『都市高速』、そして『内密出産』について考えを聞いた。 【画像】これまでの『こうのとりのゆりかご』での預け入れは17年間で179人
熊本市電で相次ぐ運行トラブルの原因と対策
相次ぐ熊本市電の運行トラブルについて。2024年これまで(12月18日時点)に重大事故にあたる脱線をはじめ、信号無視ドアを開けたままの走行など14件のトラブルが発生している。この10年間の推移を見てみると、多い年でも2件、2024年は突出して多いということになる。なぜ2024年はこんなにも多いのだろうか。 大西一史熊本市長 --まず、本当に申し訳なく思っています。市民の皆さんが安全で安心に乗れるということが、公共交通機関の絶対的に必要なことですので、本当にお詫び申し上げます。その上で、今までいろいろな経営のことであるとか。やっぱり熊本市でも赤字に陥ったり、非常に経営が不安定な中で、運転さんの雇用環境っていうのも、非正規の職員、いわゆる会計年度任用職員と言いますけれども、雇用が正規職員と違って安定してないものですから、どんどん辞めていく方も出てきたり、なかなか長く続かなかったり、経験値とかノウハウの継承ができてないこともあります。 --ですので、ここをしっかり改善しながら、安全を最優先にしながら経営も良くして。そして、また利用者の皆さんがたくさん乗っていただくことで、経営というのは安定していきますので、利便性も高めるということも合わせて取り組んでいきたいなと思っています。 当初予定されていた、『上下分離』というのは先送りされたが、運転士の処遇改善は先に取り組んでいくことを表明している。 大西一史熊本市長 --はい、今申し上げたように、運転手さんの待遇というのは安定することが非常に重要です。これは安全の運行でも重要ですので、その意味では『上下分離』はこの安全性を追求するためにもう少し時間をかけて精査しますが、待遇は『待ったなし』で、早く皆さんの待遇を、例えば100万円ぐらいを手当も含めて給料を上げて、安定的に生活できるようにすることを、しっかりお約束をしたいと思っています。
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