熊本市電の全国交通系ICの判断は「2025年6月市議会で議論」都市高速の概略ルート公表は「2025年中に検討」熊本市の大西一史市長が生出演で考え示す
全国交通系ICの判断は2025年6月市議会以降
そして11月に熊本県内のバスと熊本電鉄で全国交通系ICカードが廃止された。今後、熊本市電の決済手段の判断については、どういう考えがあるのか。 大西一史熊本市長 --今の市電は、実はすべてQRコードからICカード、クレジットカードも全部使えるんですけれども、バスの方は更新費用が非常に負担だということで、断念されたということで、今まで使えたものが使えなくなったということは、本当に市民の皆さん、利用者の皆さんにご不便かけるんですが、これからクレジットカードタッチを2025年3月ぐらいにはバスも全部導入されることになります。実際に私もクレジットカードタッチを使ってますけれども、すごく便利でチャージもしなくていいので、これがもし利用が進めば、市電の方もシフトできるかなと判断できると思います。 --ただその時に、バスの状況をまず踏まえ、そして皆さんにアンケート調査をして、そしていろんな判断をいただきながら、(熊本市)議会でも議論していただいて、最終的に決めていきたいと思っています。 その熊本市電に関しての、全国交通系ICカード決済の継続か廃止の判断時期というのは、めどはいつごろになるのか。 大西一史熊本市長 --そうですね。やっぱり機器やいろんな物の調整がありますので、まあ2025年中ということになると思いますが、2025年度に入ってからです。まず3月頃にバスの方(の全国交通系IC決済を廃止してクレジットカード決済)がスタートしますので、それを見て、そしてアンケート調査をさせていただいて、そして6月議会ぐらいには、その辺の結果が多分お示しできると思いますので、その辺で議論していただくという形になるかと思います。
都市高速の概略ルートを2025年中に公表へ
続いては積年の課題、交通渋滞対策についてだ。グリーンスローモビリティやAIデマンドタクシーの取り組み、そして11月からJR新水前寺駅前での新たなバス停を設置するための実験。更に2025年には自動運転バスの実証実験も予定されている。熊本市がこれらの事業を行う狙いや今後の展望はどうなのか。 大西一史熊本市長 --まず、渋滞に関しては道路の整備や公共交通を充実させるということもありますけれども、やはり選択肢を幅広く用意することで、皆さんが乗りやすい環境は何なのかというのを追求しながら、新しい自動運転みたいな技術も出てきましたので、将来を見据えながら導入して、そして一番いいベストミックス、道路と公共交通のベストミックスを目指すということをやっていくことで『渋滞も半減させて公共交通の利用も増やそう』、こういう考え方で今さまざまなチャレンジをしています。 新たな高規格道路、いわゆる都市高速の計画も進められることになっているが、やはり一番の関心はそのルート。その検討の状況というのは今どうなっているのか。 大西一史熊本市長 --今、国や熊本県、そして熊本市で、いろいろな技術的な検討を加えているところです。それから環境の影響がないかどうかというのも、これからチェックをして、2025年中ぐらいには概略のルートが、このぐらいのところを通りますということを、皆さんにお示しできるように、今検討を進めている段階です。 --例えば、都市高速であると、やはり道路の上を通るんですね。ですから、用地買収があまりいらないということもありますので、そうやって交通混雑がしない、そして皆さんが都市高速を乗り降りしやすいような場所っていうのを十分に考えてルートを出していくことになるかと思います。
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