マレーシアのマハティール首相が会見(全文2)途上国にゴミを送らないで
アジアにおけるマレーシアの役割拡大は考えられるか?
記者4:首相、ようこそお越しいただきました。現在、北朝鮮とイランという、アジア地域にはホットスポットが2つありまして、主に両方とも核兵器のプログラムが戦争勃発にまで、多くの報道によりますとつながる可能性があるということでありますが、安倍首相はイランに出向いて、ワシントンD.C.とアメリカとイランとの間の仲介役を務めて緊張緩和を図るということでありますけれども、より大きなアジアの役割を国際問題において考えられると思いますか。つまり欧米諸国から離れて、アジアにおきまして、例えばマレーシアの役割拡大というのは考えられますか。 メディアのアンケート調査などによりますと、アラビア諸国の中でぜひなっていただきたい首相にマハティール首相の名前が一番挙がったということでありますが、そういう考えからも、アジア地域におけます問題解決に当たりたいと思っていらっしゃいますか。また、東アジア、アジアの会議に出られたということで、その話もお願いいたします、本日。 マハティール:はい、ありがとうございます。私の見解では、必ず国同士の間の対立はあるかと思います。紛争が必ず起きるかと思います。世界各地あちこちで紛争というものはつきものだと思います。ただ、重要なのは紛争をどう解決するかであります。戦争に影響したり脅しを掛けたり、戦艦を送ったりするというのはまったく役に立たないというのが私の見解で、紛争を解決する手段というのはやはり交渉、仲裁、あるいは裁判所、つまり法の支配をついてであります。 東南アジアでの課題というのは、マレーシアはもちろん近隣諸国との間に課題もあり、インドネシアとの間、またフィリピン、いずれも重複した課題でありますけども、それからシンガポール、またタイともいさかいがありましたが、かといって戦争に発展したわけではなくて、平和的な関係になりました。まずは交渉を通じて問題解決を試みました。場合によっては仲裁・調停を望んだんですが、結局、国際司法裁判所の手に委ねまして、その決定を受け入れるということをやりました。 シンガポールの場合も国際裁判所の手に委ねたんですけれども、残念なことにシンガポール、といいますか、緑の党等に影響を受けて、その島はシンガポールに譲られてしまいました。マレーシアから遠い島がマレーシアに来てしまいました。帰属しました。しかしそれは裁判所の判断であります。尊重したいと思います。