マレーシアのマハティール首相が会見(全文2)途上国にゴミを送らないで
ファーウェイのマレーシアにおける展開は?
記者3:フォローの質問をよろしいでしょうか、首相。マレーシアのご見解をお願いしたいんですが。ファーウェイ、中国の電気通信大手ファーウェイのマレーシアにおける展開はいかがでしょうか。 マハティール:ファーウェイはスパイ活動、諜報活動に長けているかもしれませんが、こちらは秘密も何もありませんので、ぜひ自由に諜報活動をやってほしいと思っております。より良い技術を持っているかどうかという問題でありますが、アメリカは明らかに恐れています。つまりファーウェイの進歩に対して恐れを抱いており、米国はファーウェイが諜報活動をアメリカに対して展開するのではないかという恐れがあるようです。もしかしたらこれは批判の正当な理由かもしれませんが、やはり正しい方向ではないと思います。 競争すべきです。つまり自分の強みを生かして競争すべきです。私が確信しているのは、CIAは長年にわたりましてマレーシアで行われていること、中国で行われていることをずっとスパイしてきたと、CIAはしてきたと思います。それに対してアメリカ製品を、不買運動をするということはやっておりません。ファーウェイはそういう能力を構築した今、やりたいことをやらせたらいいと思います。 例えばイスラエルがロケットをパレスチナに対して仕掛けるときに、驚くべきシステムがあるんですけれども、自国をミサイルから防衛する高度なシステムがあるそうですから、アメリカも当然、ファーウェイが何か国家機密を盗む際の防御策が必ずあるかと思います。でも、もちろん漏えいは必ずする人がいて、それはまた別問題です。 司会:【イザベル 00:29:08】さん。
日本からのプラスチックごみは返すのか
ブルームバーグ:ブルームバーグ、イザベルであります。プラスチックの廃棄物、東南アジアにおけるプラスチックごみについてですけれども、幾つかカナダ、オーストラリアに戻すということですけども、日本から出てきたプラスチックごみ、これは日本に返すんですか、どうするんですか。 マハティール:この廃棄物、ごみの問題、これは世界中の課題になると思います。あまりにもごみが多い。これを取り払うのは非常に難しいと思います。いわゆる埋め立てだけではなりません。そしてこれを焼却することはできません。こういった煙等の問題が発生しますので、これもできません。 ですので、豊かな国が自分たちのごみを途上国に送り込む、これはフェアではないと思います。途上国は多少、経済にとってプラスになると受け入れざるを得ないということになりかねません。ただ、マレーシアへのプラスチックごみ、これを私たちはそのまま受け入れることはできません。そもそも豊かな国からのごみ、これを貧しい国に送ってしまってもいいという発想、これは許されません。 私たちの廃棄物、皆さんの廃棄物、われわれの問題ではありません。そしてプラスチック、これは生物分解はできません。従って私たち、こういったごみをなんらかの形でなくさなくてはなりません。しかも環境汚染を起こさないような方法が必要です。私たちにごみを渡せば、われわれはこの処分、汚染を起こしてはいけないということを言うんでしょうか。もし私たちがそこで汚染を起こしたならば世界中が汚染となってしまいます。汚染物質は世界中に流れます。 マレーシアでは、私たちは原発に反対であります。というのは私たちはこういった原子力、そして放射性物質の知識が足りません。こういった物質を無害にする知識がありません。従ってそういったものはやりません。プラスチックごみもそうであります。プラスチックの使用を減らします。ごみを減らしています。ですので、例えばポリ袋を使ってはいけないですとか、ストローも駄目ということを言っています。それで、マレーシアだけではなく世界中がこういったプラスチックごみを減らす努力をしなくてはなりません。そして汚染を減らすべきでしょう。どうか貧しい国にごみを送ることはしないでください。