総大将の再戦が示唆されたことで、代理戦争にも火がつく。朝倉軍には、BDフェザー級王者YURA、冨澤大智やJAPAN TOP TEAMにも所属する五明宏⼈など、「プロ寄り」のBDスター選手が揃った中、ガルシア戦が飛んだ安保も参戦。平本軍には、Black Roseの盟友である篠塚辰樹のほか、三浦孝太や黒薔薇くんこと鈴木博昭らRIZIN勢、元K-1王者の朝久泰央、そして安保の相手としてシナ・カリミアンが招聘された。 初戦は五明宏⼈がMMAデビューの赤田プレイボイ功輝に2-1で、第2試合では、安井飛馬が黒薔薇くんに3-0でそれぞれ判定勝ちを挙げ、チーム朝倉が2連勝。とくにここ最近負けが続いていたJTT勢にとっては大きな2勝だった。 第3試合のキックボクシング戦は、朝久が鼻血を流しながらも意地の三日月蹴りでYURAからダウンを奪って激しい打ち合いを制し、チーム平本初白星。続く第4試合（MMA戦）はBD切っての人気ファイター・冨澤が三浦孝太のタックルに合わせての左ヒザでKO。再び朝倉軍が引き離した。 オープンフィンガーグローブ・キックルールとなる第5試合は、平本の盟友・篠塚が野田蒼をほぼ左手一本で3度のダウンを奪い、圧巻のTKO勝ち。試合後にはMMAデビューを宣言し、SNSで場外戦を演じていたヒロヤとリング上で額を突き合わせて罵り合った。同じくOFGキック戦の第6試合は、ボクシングのアマエリートでもあった宇佐美正パトリックが、徹底したボディ攻撃で細川を2R KOで粉砕した。 両陣営3勝3敗イーブンで迎えた大将戦第7試合は、2分6Rのスタンディングバウト。事実上のボクシング戦であり、ガルシア戦に合わせてトレーニングしてきた安保にアドバンテージはあるものの、『K-1の反則王』ことシナ・カリミアンとの体重差は前日計量時点で約16.6kg。それでも安保がつねにリードする展開に焦れたカリミアンが最終ラウンドに『反則』となるバックハンドブローを放って、試合は荒れ始める。 安保も同じく裏拳を出せば、カリミアンも2発目を繰り出し、両者の乱闘にレフェリーが巻き込まれる事態となったが、フルマークで安保が3-0判定勝利。完全にエンターテイメントに振り切った試合内容となったが、安保の勝利でチーム朝倉として4勝3敗を収め、『雷神番外地』メインイベントを締めた。 スポーティングニュース本誌サイトでは、RIZIN大晦日『雷神番外地』をリアルタイムで速報した。本戦となる『RIZIN.49』も第7試合以降からリアルタイム速報でお伝えする。