【政治解説】石破氏 vs 若手?“ポスト岸田”の行方は… 岸田首相“続投”を支持する声も 2024年7月最新世論調査解説
NNNと読売新聞が7月19日から21日まで行った世論調査で、岸田内閣の支持率は9か月連続で20%台と低迷が続いています。そのようななか、9月に総裁選を控える自民党では、若手による“新しい風”に期待する声が高まっています。一方で、“ポスト岸田”の世論調査で1位常連の石破氏には、克服できない“課題”が…。さらに、岸田首相の続投を支持する声も。 日本テレビ政治部デスクの竹内真と解説委員の菅原薫の同期コンビが解説します。
岸田内閣の支持率25% “微増”も低迷続く
【竹内】 7月の世論調査で、岸田内閣の支持率は2ポイント上昇して25%でした。1000人程度のサンプル数ですと、誤差の範囲なので、ほぼ横ばいという評価になります。
【竹内】 今回の調査でトピックとなったのは、「支持する政党は何ですか?」という質問への回答です。「支持する政党はない」と答えた人が54%にのぼりました。これは2012年に自民党が政権に復帰して以来、最も高い数値です。官邸の関係者は取材に対して、「東京都知事選挙で石丸さんが2位になったことしかり、既成政党への不満が高まっている」と分析していました。 【菅原】 そうした不満を受けとめて、「既成政党はどうするのか」ということが注目されますね。9月には自民党の総裁選、立憲民主党は代表選があります。 【竹内】 「体制をかえる、かえた、刷新した」とアピールする場になりますね。
“ポスト岸田” 自民党支持層は意外な“あの人”を支持
【菅原】 世論調査では“ポスト岸田”の調査もしましたが、結果はどうでしたか? 【竹内】 今回は、河野氏が3位に復帰しました。前回は支持率6%で5位でしたが、2ポイント上げて3位になりました。これで、小泉進次郎氏、石破氏、河野氏が上位3位を占める、いわゆる“小石河”の体制が復活したカタチになります。調査全体としては大きな変化はありませんでしたが、目線を変えると意外なことも見えてきました。
【竹内】 やはり“自民党総裁を選ぶ”ということですので、自民党支持層に絞ってデータをみました。すると、やはり1位は石破氏(全体1位)で変わらずですが、2位はなんと岸田首相(全体5位)。 【菅原】 政権は長く低迷をつづけているわけですが、自民党支持層の中では岸田首相に対する一定の支持が“まだある”ということですか。 【竹内】 現職の総裁ですし、首相ですから、当たり前という見方もできますが、岸田首相を支える閣僚経験者は「自民党支持層に限って考えれば、岸田総理の評判はそれほど悪くない。経済にしても外交にしても防衛政策にしても結果を残している」と話しているほか、自民党3役経験者も「継続性が大事だ」と岸田氏の“続投”を支持しています。