急病で高い治療費がかかったら…「もしも」のときに助かる高額療養費制度 検討進む、自己負担の上限「引き上げ」 横川楓
大きな病気、高い薬、入院などで高額な医療費を支払ったとき、後から一部が払い戻される「高額療養費制度」。もしものときに助かる仕組みですが、少子高齢化が進んで医療費が増え、さらに物価上昇が続いているなか、支える側の現役世代の負担を軽くするため、自己負担分の「上限」の引き上げに向けた議論が進んでいます。 * * * 最近、風邪やインフルエンザが流行っていますね。私の周りでもかかっている人が多くなってきました。私は今年のお正月にインフルエンザにかかり、つらい思いをしたので、マスクをして予防をしている日々です。 ですが、そうは言っても、いつなってしまうのかわからないのが病気や怪我。寝ていて治ればいいですが、入院が必要になる可能性もあります。そうなると気になるのが、治療費や入院代にかかる大きな出費です。 医療費が高額になったときに助かるのが公的保障制度の「高額療養費制度」ですが、見直しの検討が進んでいます。 「高額療養費、2025年夏に引き上げ2.7~15%で最終調整 政府」(12月17日配信、朝日新聞デジタル) 医療費の患者負担に月ごとの限度を設けた「高額療養費制度」の見直しをめぐり、政府は所得区分ごとに上限額を2.7~15%引き上げる方向で最終調整に入った。(中略) 25年夏をめどに、限度額の計算に使う基礎的な金額を引き上げる。引き上げ幅は最も所得が高い区分(年収約1160万円以上)で15%、2番目の区分(同約770万~約1160万円)で12.5%とする方向だ。 ■高額療養費制度とは 高額療養費制度は、病院などの窓口での支払いが高額になったときに、後から申請をすることにより、所得に応じた自己負担額を超えた金額が払い戻される制度です。 加入する保険に関係なく、誰でも申請をすれば受けることができる制度なので、もしものときにはとても助かる制度なはず。