【勝利の裏で】“お疲れ”だった?トランプ氏 「朝からゴルフ?」「悪口の封印?」規格外のワケ #記者たちが語る
■「余裕の戦い」裏付ける…規格外のエピソード
山崎支局長は当初、「自分だけの感想かな」と思ったという。しかし、ワシントンポストも「疲れている様子だった」と報じていた。さしものトランプ氏も、さすがに高齢で夜になると疲れが出るのか。しかし、山崎支局長は“別の可能性”を指摘した。 山崎支局長 「この日、トランプ氏は朝ゴルフをやっていました。スーパーチューズデーで圧勝することがわかっていたので、当日も自宅にいて、選挙のある州にも行かず、ゴルフをやるくらいの余裕を見せていた。そう考えると、まあ、疲れているようだったですから、“どういったことなんだろう”っていうのは思うんですけども(苦笑)」 近野デスク 「山場の日、この決戦の火曜日に朝ゴルフをやるということも驚きだし、それだけ余裕を持った戦いだっていうことの一つの裏付けにもなるんでしょうね。ちょっと常人の考えることをやることとはやっぱり違うなって今のエピソードを聞いても思います」
■周囲の助言「批判はしない方が良い」
近野デスク 「この日の演説で、戦う相手だったヘイリーさんについては、なんて言ってたんですか?」 山崎支局長 「この日はスーパーチューズデーの勝利演説に当たるわけなんですけど、唯一の対抗馬であるヘイリーさんには一言も触れませんでした。それで、何を言っていたかというと、バイデン大統領への徹底的な批判を言っていたんです」 「一つは、もはやヘイリーさんは眼中になくて、“共和党の大統領候補は俺だ”というのをアピールするっていうのがある。その一方で感じたのは、ヘイリーさんに投票した人たちの支持を、11月の大統領選に向けては得なきゃいけないので、米メディアによると、『ヘイリーさんの批判はしない方がいい』と周囲からは助言を受けていたということなんです」 「これまでトランプさんというのは、敵と味方を分け、敵を徹底的に批判することで、支持者をあおって支持を得ているという手法。これまでも、トランプさんはヘイリーさんのことを“バードブレイン(トリの脳みそ)って言っていた。これは“間抜け”という意味で、もはや批判というか悪口ですよね。そういったあだ名をつけて、ヘイリーさんを徹底的に批判していたんですけども、この日はヘイリーさんの批判を封じられたという形で…。『だから元気がなかったのかな』というのは、私はちょっと感じました」 近野デスク 「そう聞いてもすごいなと思うのは、人の批判や非難をしている時はものすごくエネルギッシュなんだけれども…。それを封印されてしまうと、『あれ?なんかちょっと精彩に欠く』というか、ちょっといい色が失せてしまうというか。そういう風にも考えられる」 山崎支局長 「私は一つの理由として、そういうのはあるのではないかなと感じました。もちろん、いつも通り、バイデン大統領の批判も、いつも通りの言葉で言っていたんですけれども。この日は割と語気を強めるというよりは、落ち着いて淡々と言っていたなというのが印象です」