なぜ未勝利低迷のヴィッセル神戸はSNS上での誹謗中傷に「法的手段も」と異例の注意喚起を行ったのか?
開幕から6戦連続未勝利と、クラブワースト記録を23年ぶりに更新する不振に陥っているヴィッセル神戸が14日、SNS上などの一部投稿について注意喚起を行った。 クラブの公式ウェブサイトで、ツイッターやインスタグラムなどのSNSやインターネット上の掲示板において、クラブやスタッフ、選手たちに対する誹謗中傷や侮辱など看過できない投稿があると指摘。すでに顧問弁護士と相談を重ねていると明かした上で、今後の状況次第では法的措置をとる場合があると警告を発した。 昨シーズンのJ1リーグでクラブ史上最高の3位に躍進。大きな期待を背負いながらも3分け3敗の17位に低迷している神戸は15日、優勝を目標に掲げるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の本戦進出をかけて一発勝負で争われる、メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)とのプレーオフ(神戸市御崎公園球技場)に臨む。
開幕から3分け3敗と未勝利低迷
試合結果や選手個々のパフォーマンスへ向けられた批判には、真正面から真摯に向き合っていく。しかし、いわれのない誹謗中傷や差別的発言、あるいは理由なき侮辱は絶対に許さない。神戸が断固たる方針を取ると表明した。 クラブの公式ウェブサイト上で14日午後に「SNSでの誹謗中傷、侮辱等の投稿について」と題した声明を掲載。まずは神戸をめぐる現状をこう綴った。 「TwitterやInstagram等のSNSやインターネット上の掲示板において、幣クラブ及び所属するスタッフ、選手に対して、誹謗中傷、侮辱、等看過できない発言が見受けられます」(原文ママ、以下同じ) 神戸は昨年5月に「SNSガイドライン」を策定・発表している。 ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのクラブ公式アカウントに加えて、選手やスタッフら個人のSNSにおいても健全に運用していくと宣言。同時にコミュニティー内において誹謗中傷やプライバシーの侵害などの不適切行為を禁止するとともに、投稿に法的な責任が発生すると判断した場合の措置も明示している。 その観点に立って、今回に関する方針をこう綴っている。 「クラブといたしましては、確認できた内容を顧問弁護士に相談しております。今後の状況によっては、該当投稿の通報及び、該当アカウントのブロック、投稿削除の措置、または法的措置をとる場合がございます」 法的措置という警告を発した背景には、開幕から続く不振がある。